唐沢寿明絶賛「エール」は窪田正孝の真骨頂“弱さ”体現「裕一役は彼の繊細さが存分に生かされた」
2020年06月10日 08:15
芸能
唐沢が演じるのは、裕一の父・古山三郎。福島の老舗呉服屋「喜多一(きたいち)」の4代目店主。三男のため店を継ぐことはないと思っていたが、長男・次男が相次いで亡くなり、店を継ぐことに。子どもたちには自分の好きな道を歩んでほしいと願っている。2歳年下の弟・浩二(佐久本宝)が生まれたお祝いに蓄音機を買い、裕一が音楽に親しむきっかけになった。口癖は「オレに任せとけ!」。
唐沢の朝ドラ出演は1988年(昭63)後期「純ちゃんの応援歌」、2016年(平28)前期「とと姉ちゃん」に続き、4年ぶり3作目。昭和、平成、令和と3時代にわたる朝ドラ出演に「とても光栄です。連続テレビ小説は時代が変わっても、どこか変わらない空気が流れていると感じます」と感慨を口にした。
窪田とは15年6月の単発ドラマから始まり、16年10月期に連続ドラマ化、17年5月に映画化もされた日本テレビ「THE LAST COP/ラストコップ」シリーズで共演。30年ぶりに目覚めた刑事・京極(唐沢)と若手刑事・望月(窪田)を活写した。
これを機に、窪田との交流が始まり、唐沢は「ですから今回は、父親役に限らず、どんな役でもオファーがあれば出演するつもりでした。ちょうど父子のような歳の差でもありますから、いわば父親のような目線で窪田くんを見ていますしね。彼には、もっともっと活躍してもらいたい。そのために、力を貸せることがあれば、どんどん貸していきたいと思っているんです」と全面サポートを約束した。
「才能ある俳優」と窪田を評価。「どの役でも、そのイメージをちゃんとつかんで、物語の世界に入っていける。作品ごとに違う印象を与えることができる俳優です。『エール』の裕一役はある意味、彼の真骨頂じゃないかと思いますね。俳優にとって“強さ”は出せても、裕一のような“弱さ”って、なかなか出せないんですよ。裕一役は、彼の中にある繊細さが存分に生かされた役だと思いますね」と気弱な主人公を体現している演技を絶賛した。
収録現場の様子についても「頑張ってますよ。主役には主役なりの何かが必要なんです。覚悟も含めて、共演者やスタッフを引き込んでいかないといけない。何で引き込むかは人それぞれですけどね。現場にいると『何とか引っ張っていこう』という彼の座長としての心意気が伝わってきます」と明かし「彼にアドバイス?ないですよ(笑)。違う人間だし、いくら先輩でも、こちらからわざわざ助言するなんてことはありません。でも、逆にじーっと僕のことを見ている気配は感じるかな。僕がスタッフたちとバカ話しているのをじーっと見てる。マネしようとしているのかもね」。窪田も再共演の唐沢から何かを“盗もう”としているようだ。