「千駄ケ谷の受け師」木村王位、藤井七段の攻めに「どこかで対応を間違えた」
2020年07月03日 05:30
芸能
藤井が攻め、自身は守った。想定外は「どこかで対応を間違えた。一方的な展開になってしまった」。相手の攻めを予測し、その全てへの備えを尽くしてこその「千駄ケ谷の受け師」。そこにほころびが出ては「(1日目)封じ手のところで苦しい。変化のしようがなかった」と苦戦を意識したのも無理はなかった。
ただ、悲観はしない。現在名人・竜王のビッグタイトル2冠、豊島将之王位(当時)に昨年挑み、7度目のタイトル挑戦を実らせた「中年の星」。連敗スタートから2勝を返しカド番へ追い込まれた第6、7局で連勝した。1日目朝、振り駒で決まった後手番は統計上、若干不利とされる。2日目の進行は想定外でも、結果は想定内だったかもしれない。自ら選択した角換わりの戦型。「藤井さんが得意にされている。1回はやってみようと思っていた」。先を見据えた、巻き返しへの布石と捉えることもできそうだ。