桂文珍8・8独演会 今年も開催「笑いを共有しながら生で楽しんでもらえれば」
2020年07月20日 10:54
芸能
1969年10月、大産大在学中に3代目桂小文枝(後の5代目桂文枝)に入門して50年目。今年2月28日から3月24日にかけて国立劇場(東京都千代田区)で前後期10日間ずつに分けて「芸歴50周年 桂文珍 国立劇場20日間独演会」の開催を予定していた。スタート直前の2月25日に「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の抑制に向けた緊急声明」が発令。イベント自粛が求められる中でスタートしたが、20日間の公演のうち「14日間は楽しみながらやらせて頂くことができました」と振り返った。
新型コロナ禍で外出自粛期間中、「自宅で落語の稽古を、ぬいぐるみを並べてやりました。でも、アイツら笑わへん」と笑いを誘った。「時間があったんで整形を。いや、ウソです。やめました」と続けた文珍。実際は料理にはまって「素材の良さを生かしたり、クリエイティブなところは落語と一緒でした」と納得顔。「長い間、家族や家内に支えてもらってきたことを感じた」と感謝の気持ちが芽生えたそうだ。
「長い歴史の中、落語は、はやり病を乗り越えてきた芸能の1つです。たくましく、したたかに生き延びてきた芸能。引き継ぐ者として、後世の人たちに届けて、伝えていかなくちゃいけませんので。その一翼を担うことができればいいかなと思います。88歳ぐらいまではせなあかんかなと。長生きも芸のうちです」と伝統芸能の継承者として芸歴60年、70年を目標に掲げた。