クラスター発生劇場「新宿シアターモリエール」支援金辞退 小劇場エイド基金も受け入れ 他劇場へ均等分配

2020年07月28日 17:35

芸能

クラスター発生劇場「新宿シアターモリエール」支援金辞退 小劇場エイド基金も受け入れ 他劇場へ均等分配
クラスターが発生した舞台が上演された新宿シアターモリエール Photo By スポニチ
 新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した舞台「THE★JINRO―イケメン人狼アイドルは誰だ!!―」(6月30日~7月5日)が上演された東京・新宿の小劇場「新宿シアターモリエール」が、小劇場救済のクラウドファンディング「小劇場エイド基金」の分配金を辞退したことが28日、分かった。
 「小劇場エイド基金」は新型コロナウイルスの影響により、閉館の危機にさらされている日本全国の小劇場を守るプロジェクト。支援先は全国52劇場に及び、新宿シアターモリエールも参加。6月5日までに約2900人から約2200万円が集まった。

 小劇場エイド基金運営事務局が新宿シアターモリエールに打診していたコメントが届き、27日、公式サイトに掲載された。

 新宿シアターモリエールは「まず初めになりますが、皆さまにはご心配、ご迷惑をおかけいたしたこと深くお詫び申し上げます。せっかく小劇場エイドさんに参加させていただいたのですが、結果的にご迷惑をおかけしてしまいました。重ねまして、このたびは申し訳ありませんでした」と謝罪。

 「分配金に対して小劇場エイド運営側から従来通りに受け取るよう言っていただき、お気持ちは非常にありがたいのですが、クラウドファンデイングでの分配金の受け取りは辞退させていただくこと、ご了解願います。当劇場以外の劇場さんに分配を希望いたします」と申し出た。

 小劇場エイド基金運営事務局は「シアターモリエール側の強い意向があり、協議を重ねましたが、受け入れることとしました。シアターモリエールへの寄付分は他の劇場へ均等分配させていただきます」と報告。「今回の件の関係者各位には演劇界に及ぼしている甚大な影響を払拭するために、1日も早く詳細な情報開示がなされることを強く望みます」とした。

 新宿シアターモリエールは27日、さらなる安全対策の強化を図るため、新型コロナウイルスのワクチンができるまでの営業は「無観客公演」「稽古場貸出」などに限定すると公式サイトで発表。また、「THE★JINRO」を主催したライズコミュニケーションも27日、「事実経緯報告書」を公式サイトに掲載。稽古や公演、新型コロナ発症などの経緯を報告。出演者やスタッフ、観客らの感染者は計75人だとした。一部出演者に対し、ファンの出待ちがあったことを認め「スタッフの目の届かないところでのファンへの対応は、弊社では極めて困難でした」と説明した。
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