高見七段「夢舞台」で初勝利 昨年度準優勝の広瀬八段を74手で下す 日本シリーズJT杯
2020年08月02日 18:02
芸能
終盤、高見の脳裏をかすめたのは1年前のJT杯。「小さい頃からの夢の舞台。昨年は出ることができただけでうれしかった」。対するはタイトル獲得3期、棋戦優勝10回を誇る強豪・深浦康市九段。「終盤、こちらから『詰ましてみろ』とやっていれば勝っていた。でも相手の終盤力を警戒して長引かせる手順を選んでしまった。最後、自分を信じ切れず悔いが残る負け方をしてしまった」。1年ぶりの大舞台でも同様の場面が巡り、「昨年得た経験があったので、今年はその分を指せたのかなと思う」と力強くうなずいた。
9月22日に行われる準々決勝では、JT杯2連覇中の渡辺明王将(棋王との2冠)と激突する。「公式戦で指すことも難しい先生。強い相手と戦って、どれだけ吸収できるかが今後の棋士人生の糧にもなると思う。実りの秋になればいいなと思う」とさらなる高みを目指す。