木村王位“忍者マスク”で藤井棋聖に宣戦布告 糸谷八段解説「勝ちにいった主張の強い手」
2020年08月20日 05:30
芸能
木村にとって大濠公園能楽堂は、縁起のいい場所でもある。豊島将之王位(当時)に挑んだ昨年の王位戦で、連敗スタートしたもののここ福岡で1勝を返し4勝3敗でのプロ入り22年、最年長タイトル獲得へつなげた。前日の会見で「福岡で勝てていいきっかけになった。そういったふうになれば」と意気込んだように、初勝利への意欲を強くにじませた。
対局をネット中継で見守った糸谷哲郎八段(31)は封じ手の局面を「木村王位が積極的に抑え込みにいった印象。これまでの反省を生かして、勝ちにいった主張の強い手」と解説した。竜王の獲得経験がありここ5期、王将戦の挑戦者決定リーグ入りも果たしたA級棋士。ストレートでのカド番については「厳しい状況ではありますが、気楽になれる。同じ負けるなら自分の将棋を、と思い切れる」と棋士心理を読み解いた。
「封じ手次第で(五分五分の)バランスが崩れる。藤井棋聖が飛車を切ると決戦です」。1日目から勝負の分岐点との見立てだった。 (筒崎 嘉一)