伊勢谷友介容疑者 逮捕から一夜で“完落ち”3密が決め手 大麻所持「自分が吸うため」
2020年09月10日 05:30
芸能
東京・碑文谷の自宅マンションからは常習性をうかがわせる物証が次々と見つかった。
組対5課によると、リビングのテーブルの上には、外国製のタバコの巻き紙約500枚が入った3つの箱と、燃えかすが残った灰皿が無造作に置いてあった。このテーブルは7月、伊勢谷容疑者が自宅を紹介した自身のYouTubeチャンネルの投稿動画にも映っている。8日の家宅捜索ではテーブルの引き出しの中から、大麻計20・3グラム(末端価格12万円相当)がチャック付きの4つの袋に小分けされた状態で発見された。捜査関係者は「隠しているのではなく、しまっている感じだった」と明かした。
ほかに組対5課は、クラッチと呼ばれる厚紙で作った吸い口も3つ押収。吸引器具は巻き紙しか見つかっていないことから、砕いた大麻を紙で巻いてタバコ状にし、クラッチをフィルター代わりにして吸引する「ジョイント」と言われる方法で日常的に使っていたとみて調べている。
認否留保していた伊勢谷容疑者を一夜で“完落ち”させた組対5課。「3密」の捜査が功を奏した格好だ。
今回の捜査は、今年に入って別件の捜査の中で「密売ルート」から伊勢谷容疑者の名前が浮上したのが端緒。間違いなく家に大麻があるという「確度の高い情報」(組対5課)を「密告」として得て家宅捜索に入った。それまで長期にわたって「密着」した内偵捜査を続けてきた。捜査関係者は「内偵捜査でも家宅捜索でも、言い逃れができないほどの物証がそろっている」と自信満々。今後、入手経路や一緒に使っていた人物がいないかなどを調べる。
《コロナ拡大で薬物密輸減少》財務省は2020年上半期の税関による関税法違反事件の取り締まり状況を公表した。覚醒剤や大麻などの不正薬物の押収量は前年同期比63%減の585キロ。新型コロナ感染拡大に伴い航空便の運航が大幅に縮小され、旅客や国際郵便物による密輸が減少した。
覚醒剤は79%減の309キロで、末端価格で約198億円に相当。大麻草は82%減の7キロだった一方、コカインは2・2倍の87キロと大きく増加。合成麻薬MDMAなども2・3倍の6万4000錠となり、上半期だけで昨年1年間の押収量を上回った。