「半沢直樹」岸田戯曲賞作家・佃典彦が「とてもじゃないけど、書けない台詞」とは?「かなりショッキング」
2020年09月13日 10:00
芸能
「おかしな二人の殺人事件」は、接点のなかった三木と曾根崎がバッタリ出会った山荘で殺人事件が起こる、まさかのサスペンス。
朗読劇の後には、TBSラジオ「伊集院光とらじおと」(月~木曜前8・30)とのコラボレーション企画として伊集院光(52)をゲストに迎え、トークショーも行われた。
佃が演じたのは、東京中央銀行審査部次長・曾根崎。審査部の担当だった帝国航空の再建を半沢に横取りされたと逆恨みし、事あるごとに半沢の行動を妨害。第6話、帝国航空財務部長・山久(石黒賢)にミスを負わそうとしたが、半沢に暴かれ、土下座した。
佃は1986年、名城大学演劇部を中心に結成された「劇団B級遊撃隊」を主宰。作・脚本も手掛け、2006年には「ぬけがら」で“演劇界の芥川賞”と呼ばれる第50回岸田國士戯曲賞に輝く演劇人。第6話の“後ろにじり下がり土下座”が大反響を呼んだ。
伊集院の「他の役者さんのベストシーンは?」という質問には、第5話、山西惇(57)演じる帝国航空財務担当役員・永田が半沢から「それ以上、近づかないでいただきたい。あなたからは腐った肉のにおいがする。膿んで、ただれた肉のにおいです。あなたの好物なんでしょう。近づくな!」と言われる場面を挙げた。
劇作家の顔も持つ佃は「『何て台詞だ、これは』とビックリしました。『とてもじゃないけど、書けないよな、あんな台詞』って。僕の中では、かなりショッキングでした。一番印象に残っているかな」と告白。伊集院も「人として軽蔑しているという最上級のやり取りでしたね」と応じた。
今作のレギュラー出演者が登場し、半沢に倍返しされた者や救われた者の“その後”を描くオリジナルストーリーを生朗読。ドラマ放送中に“スピンオフ”が朗読劇になるという異例の企画が実現した。
今回の朗読劇は、7年ぶり続編のドラマ放送に先駆け、今年2~3月にTBSラジオで放送したラジオドラマ「半沢直樹 敗れし者の物語 by AudioMovie」をヒントに誕生。金融庁の検査官・黒崎(片岡愛之助)ら半沢に倍返しされた人々の“その後”を描き、好評を博したが、「半沢直樹」の世界観を声で届ける“聴くドラマ”の演出に、出演者の生朗読という“舞台演出”が加わった。朗読劇の演出は演劇集団「Z―Lion(ジ―ライオン)」を主宰し、「半沢直樹」ドラマ本編にも出演中の俳優・粟島瑞丸(39)が担当した。
チケットは全席指定6500円(税込)。イープラス「Streaming+」でライブ配信も行われ、配信チケットは1800円(税込)。
【13日(日)12:00公演】
「黒い二人の日記帳」
出演:南野陽子(平山美幸役)×土田英生(平山一正役)
脚本:土田英生
「繰り返される時…」
出演:尾上松也(瀬名洋介役)×山崎銀之丞(広重多加夫役)
脚本:粟島瑞丸
トークショー:南野陽子、土田英生、尾上松也、山崎銀之丞
ゲスト:藤森慎吾
【13日(日)16:00公演】
「黒い二人の日記帳」
出演:南野陽子(平山美幸役)×土田英生(平山一正役)
脚本:土田英生
「初恋の味」
出演:賀来賢人(森山雅弘役)×尾上松也(瀬名洋介役)
ゲスト:沢城みゆき
声の出演:大塚明夫
脚本:谷口純一郎
トークショー:南野陽子、土田英生、尾上松也、賀来賢人