豊島竜王 広瀬八段との14時間44分の死闘制す 26年ぶり持将棋指し直し
2020年10月16日 05:30
芸能
豊島2勝、広瀬1勝による無敗対決は午前10時開始。先手豊島が角筋を止め、雁木(がんぎ)を選択した。広瀬も昼食休憩明けすぐ、豊島の王頭で戦端を開き堅陣を削った。これに豊島は飛車を旋回して入王模様に持ち込むが要所に配した角が捕獲され、持将棋における点数不足に陥った。
大駒の数では豊島1に広瀬3。豊島は不利な戦況が続いたが、197手目広瀬銀を生け捕って持将棋へ持ち込める24点に戻した。開始から10時間57分、200手で持将棋(引き分け)が成立した。
同リーグでの持将棋は第44期(1994年=平6)12月20日の村山聖七段―森内俊之七段戦以来26期ぶり。午後9時27分から広瀬の先手で指し直し、戦型は矢倉へ進んだ。持ち時間は各1時間。
広瀬の端攻め、さらには角金交換による駒損の攻めに守勢に回ったがしのいでから反撃に転じ、126手で勝利した。終局は16日午前0時44分。
▽持将棋 お互いの王が敵陣の3段目まで進出し、詰ませたりもう駒を取れる見込みがなくなったときに持将棋となり駒の枚数を数える。王を除いた盤上の駒と持ち駒を飛車角5点、それ以外を1点として計算し、両者24点以上あれば引き分けとして再試合となる。24点に満たなければ、満たない方が負けになる。