「エール」第18週「戦場の歌」異例の一挙再放送決定!朝ドラ超えた戦争描写に反響 急きょ10・24深夜
2020年10月20日 13:05
芸能
第88話(10月14日)、主人公・裕一(窪田)が音楽慰問のためビルマ(現ミャンマー)に足を運んだものの、恩師・藤堂先生(森山直太朗)が目の前で撃たれ、自分の腕の中で亡くなった。
第89話(10月15日)、帰国した裕一は藤堂先生から託された手紙を妻・昌子(堀内敬子)に届けた。
第90話(10月16日)、空襲により焼けた関内家の瓦礫に腰を下ろした光子(薬師丸ひろ子)は復活への願いを込め、鎮魂歌のように讃美歌496番「うるわしの白百合」を歌う。そして裕一は、かつて音(二階堂ふみ)の音楽教室の生徒で予科練に合格した弘哉(山時聡真)も戦死したことを母・トキコ(徳永えり)から告げられる。「音楽で人を戦争に駆り立てることが僕の役目か?若い人の命を奪うことが僕の役目なのか?音…僕は音楽が憎い」。自責の念にさいなまれ、曲を書かなくなる。
裕一が戦後に名曲「長崎の鐘」などを生む大きな背景となる今作最大のヤマ場の1つ。重苦しい展開の連続に、SNS上には悲しみと涙に暮れる視聴者の声が続出した。
脚本も執筆したチーフ演出の吉田照幸監督(50)は「裕一にとっては、すべての自我の喪失。自分の信じていたものがすべて崩壊していきました」と総括。「覚悟を持ってやりましたが、朝に見ていただく、朝の食卓に届けるドラマなので、戦場をどこまで描くかについては躊躇(ちゅうちょ)や迷いもありました。ただ、古山裕一の人生において、戦争からは逃げられない。(第90話の)『NHKですよ。ウソはつきません』という台詞には『物語にウソはつけない』『そこまで(生々しい戦場シーンなどを)やるということは、ウソはつけない』『自分の心にウソをつかず、このドラマを作っています』という僕の正直な気持ちが入っています。きれいに言えば。戦後編のスタート部分なので、基本的には少し雰囲気をドライブさせたいので、ギャグとして入れた側面もあります。とはいえ、本気、本心ですけどね」と語った。
NHKスペシャル「戦慄の記録 インパール」(2017年8月15日初回放送)を27日深夜2時35分から放送。藤堂先生を好演した森山直太朗(44)、久志役の山崎育三郎(34)が共演する「SONGS」(土曜後11・00)は31日にオンエアされる。