「おちょやん」宮澤エマ“悪女”で新境地!継母・栗子役に「ムカつく」と反響「胃がキリキリ」の重圧も
2020年12月05日 13:00
芸能
宮澤が演じるのは、父・テルヲ(トータス松本)が連れてきた千代(毎田暖乃)の新しい母親・竹井栗子(くりこ)。料理屋の仲居をしていた栗子をテルヲが口説き落としたらしい。妖艶な色気をまとう粋な美人だが、テルヲ以上に朝寝坊で家事もしない。
千代とは次第に対立。第5話(12月4日)、子どもを授かっていた栗子は千代と弟・ヨシヲ(荒田陽向)を奉公に出そうとし「テルヲさんと、この(おなかの)子と家族3人で暮らしたい。あんたら目障りなんや」。千代は「こねなヤツのことをお母ちゃんって呼ぶくらいなら死んだ方がマシや!」と怒りながらも「ヨシヲはお母ちゃんができた言うて、ホンマに喜んでんねん。ヨシヲはここに置いとたって」と涙の懇願。結局、千代だけが大阪・道頓堀の芝居茶屋へ奉公に出ることが決まった。
ミュージカルを中心に活躍してきた宮澤だが、朝ドラ初出演に「何かもう三度見、三度聞きくらいしました(笑)。朝ドラヒロインのオーディションはこれまでに何回か受けさせていただいたことがあるんですが、箸にも棒にもかからなくて…。『ああ、連続テレビ小説にはご縁がないんだ』と自己完結していたので、出演させていただくと決まった時は、本当に驚きました」と心境。
「と同時に、すごくおもしろそうな世界観の作品だから、その一員になるプレッシャーもありました。役についても、ヒロインの継母役ということをお聞きして『いきなり母親役か!』とビックリしました。しかも、南河内の出身で、芸事もしていて、三味線を弾くシーンもあって、もちろん大正時代が舞台の物語なので、衣装もお着物で…。だんだんと『あれ?どれも、得意じゃないぞ』と気付いて、胃がキリキリするようになっていきました(笑)」と重圧も打ち明けた。
役作りについては「台本を読んで、栗子という人はすごくおもしろい人だなと感じました。思っていてもなかなか口に出して言わないようなことばかりを言っていて、利己的で自己中心的なキャラクターですが、それが彼女の魅力でもあるんです。『自分はこうやって生きる』という方針については、他人に申し訳ないとも思っていないような人です。そういう栗子を忠実に演じられたら、たぶん千代ちゃんにとって最高の『敵役』ではないですが、継母役になるんだろうなと思っています。千代ちゃんにとっては最悪の人でも、いかに視聴者にとっておもしろい存在としていられるか、というのが栗子を演じる上でのおもしろさであり、難しさだなとも思います。台本を読んで、ちょっとした所作や、ふとした表情、ふとしたしぐさに粋な様子が表れる役なんだろうなと感じたので、そこをどうやって魅力的に演じられるかが課題だなというのが最初の印象でした」と分析。
第2話(12月1日)も千代が弟のために持ち帰ったおはぎを勝手に食べるなど、自己中な栗子。3日、NHK「ごごナマ」(月~金曜後1・40)に生出演した宮澤に対し、司会の船越英一郎(60)も「全然、感じが違う」とイメージ一新の芝居に驚き。宮澤は「毎日、友人や親戚から『栗子、ムカつく』と(メールなどがあり)。『私じゃないんだけどな』と思いながらも、これはいい仕事をしたということでいいのかな」と苦笑いして“悪妻”ぶりの反響の大きさを実感。演技が成功した証と言える。
インターネット上にも「『栗子、ムカつく』は、むしろ褒め言葉」「栗子のあの憎たらしさがあったからこそ、千代の『うちは捨てられたんやない。うちがあんたらを捨てたんや』があれほどスカッとしたんですよね」「ミュージカルや三谷幸喜作品とは全く正反対の演技を称賛したい」「以前『ワイドナショー』に出ていた宮澤エマさんと、あの栗子を演じる宮澤エマさんが結びつかない。女優さん、凄い」「栗子さん、誰かと思ったら宮澤エマちゃん!?自分の中のイメージがひっくり返った」などの書き込みが続出した。
第2週(12月7~11日)、千代は芝居を初体験するが、宮澤は「この先、芸事の世界に進んでいく千代ちゃんですが、全くそういう環境で育ってはいなかったんです。千代ちゃんが一番初めに触れる芸事の世界というのが、栗子の三味線なんです。栗子は、日本の芸能の世界観を一番初めに千代に提示する役でもあるんですよね」。宮澤の新境地、栗子が授かった子どもとともに、物語の展開が注目される。