「いのちの停車場」吉永小百合も喜び…東映会長・岡田裕介さん“遺作ポスター”完成
2020年12月14日 07:00
芸能
「鉛筆画でやりたい」。岡田さんは8月にこの案を宣伝スタッフに伝えた。どこかで目にした鉛筆画が頭から離れず、ポスターに使えないかと考えていた。今作は在宅医療をテーマに描くヒューマンドラマ。作品の持つ温かさや、生きることの喜びや希望を視覚的に伝えられるのでは、という発想だった。
スタッフが調べたところ、岡田氏が見た絵は富山市の鉛筆画家・古谷振一氏の作品と判明し、すぐにオファーした。1枚あたり2週間かかるため、4枚がそろったのは10月中旬。岡田さんは1枚ずつ届く絵を見てはうれしそうにしていたといい、吉永も絵を見て「会長らしいアイデアね」とほほ笑んでいたという。
その後、この絵を使ってポスターを製作。岡田さんは何度もダメ出しして、よりよいポスターの完成を目指したが、完成形を見ないままこの世を去ってしまった。スタッフは「少しでも多くの方に映画を見てもらえるきっかけになればと思います」と願った。