記者が見た“嵐というアイドル” 3世代に愛された独特の「一体感」
2021年01月01日 06:00
芸能
「優等生」「健全」のイメージも強かった。取材していても「俺が俺が」というタイプはおらず、現場にはいつも和やかなムードが漂った。高学歴アイドルの先駆けとなった慶応大出身の櫻井が、キャスターとして成功したことも大きかった。
ジャニーズ事務所のファンクラブは「ファミリークラブ」の名称で親しまれる。そこには「タレントやグループを家族で応援してほしい」との願いも込められている。その理念を実現した嵐はジャニーズにとっても理想のグループだった。
メンバーはこれから個々の道を歩む。国民的グループとしての嵐に唯一足りないのは「個の力」だ。グループとして多くの金字塔を打ち立てたが、個々の仕事で十分な実績を残せたとは言えない。
二宮は昨年末のインタビューで「(今までは)ほとんど嵐だったからこそ頂いていたお仕事」と語った。グループを離れる影響は大きい。しかし、個の力を磨いたメンバーが再集結した時、嵐は「理想」を超えた「夢」のグループになる。(文化社会部デスク・小枝 功一)