紅白歌合戦 視聴率40・3% 「合格点」止まりで浮き彫りになった嵐の存在感
2021年01月03日 05:30
芸能
「10時前作戦」とは、活動休止前ラスト紅白となる嵐が午後9時40分から13分間出演する前後に、初出場した覆面ユニット「GReeeeN」の“CG顔出し”とアニメ「鬼滅の刃」の主題歌を歌うLiSA(33)を配置した最大のヤマ場。
今回は前年に比べ、歌唱以外の収録映像が少なく展開がスピーディーで、3密の演出を省き歌そのものを聴かせた内容を評価する声が多い。ただ、コロナ下で在宅率が高かったことから視聴率アップは予想されていただけに、番組関係者は「正直、前々回の41・5%は超えると思っていた」と悔やんだ。民放関係者は「他局の数字も上昇しただけに、紅白としては物足りない感じがする」と話した。
2年前と「1・2%」の差という数字に同関係者は「改めて嵐の存在感の大きさを感じる」と指摘した。嵐は午後8時から生配信の活動休止前ラストライブをスタート。少なくとも100万人が視聴したといわれており、視聴率の1%はおおよそ100万人という人数に合致する。
視聴者投票の結果にも嵐の影響が表れたようだ。ここ最近、白組が圧勝を続けてきたが、今回は紅組がダブルスコアで勝利。今回はテレビの視聴時間に応じて最大5票まで投票できる仕組みだったため約13分だった嵐の出演シーンだけを見た視聴者は投票数が少なかった。第1部の視聴率が低かったのも、嵐のメンバーが司会ではなかったことが影響したとみられる。
最近の紅白は嵐とともにあった。嵐は09年に初出場し、翌10年から5年連続でグループで、16年から19年までメンバーの誰か1人が司会を担当。ジャニーズ事務所からの出場も08年まではSMAPとTOKIOの2組だけが長かったが、09年以降は増え、今回は6組が出場(1組辞退)。嵐を中心としたジャニーズ勢が演出上欠かせない存在となっていた。紅白でも改めて存在の大きさが証明された嵐。4日に明らかになる分刻みの視聴率にもどんな影響を与えたのか注目される。