嵐 「紅白」歌手別視聴率で貫録47・2% 午後10時前の瞬間最高は異例

2021年01月05日 05:30

芸能

嵐 「紅白」歌手別視聴率で貫録47・2% 午後10時前の瞬間最高は異例
嵐 Photo By スポニチ
 昨年大みそかの「第71回NHK紅白歌合戦」(後7・30~同11・45)の、歌手別最高視聴率が4日、判明した。瞬間最高視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は、昨年限りで活動を休止した嵐が歌唱を終えた午後9時52分の47・2%。中盤に最高値を記録する異例の結果となった。
 紅白で最も見られたのはやはり嵐だった。活動休止前ラストの大舞台。例年は大トリや結果発表の瞬間など、午後11時30分以降に視聴率がピークとなる傾向にあるが、10時前に瞬間最高を迎えるのは異例だ。

 それも前年の瞬間最高42・3%を5ポイント近く上回る高数字。第2部の2年ぶり40%台復帰に大きく貢献した。

 嵐は紅白の出番を迎える9時41分から20分ほど早い、9時20分ごろに配信を中断。これは紅白が目玉に据えていたNHK連続テレビ小説「エール」特別企画の直前にあたる。

 制作側は嵐の前後に「エール」と、同作の主題歌「星影のエール」を歌った覆面ユニット・GReeeeNの“CG顔出し”、そして「鬼滅の刃」主題歌を歌うLiSA(33)を並べて視聴者を誘い込む「10時前作戦」を立てた。その狙い通り9時27分以降、視聴率は10時5分まで40%以上をキープした。早めの配信中断が、最大のヤマ場の盛り上がりも“アシスト”した格好だ。

 嵐は10時に配信再開。10時半ごろ、メンバーが一人ずつ思いを語るクライマックスに入った。あいさつは約20分。番組スタッフは「その時間帯に歌唱したあいみょんやSuperfly、Mr.Childrenら実力派や、リモート企画で引きつけたYOSHIKIらの奮闘が、急落を防いだことも見逃せない」と語る。

 一方、例年見られる「トリ目前の“ひと盛り上がり”をつくれなかった」(同スタッフ)。コロナ禍で「3密」を防ぐ観点から、紅白らしいにぎやかな演出が見られたのは松任谷由実(66)くらい。嵐の不在により女性層が離れた終盤、“紅白らしさ”を求めるシニア層にマッチし切れなかった。

 無観客の利点を生かして広げたステージや、オーケストラスタジオなどを使っての多彩な演出で、音楽番組として高い評価を得た今回の紅白。一方、紅白を長く見てきたシニア層が求める年納め番組ならではの“お祭り感”は失った。このギャップを埋めることが次回以降の課題になる。

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