渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=と永瀬拓矢王座(28)が16日、名古屋市の名古屋国際会議場で行われた朝日杯将棋オープン戦の準々決勝で対戦し、渡辺が129手で勝って4強入りした。
現在行われている王将戦7番勝負と同じ黄金カード。10、11両日の王将戦第1局では渡辺が挑戦者の永瀬を破ったが、本局もその時と同じ角換わり腰掛け銀の戦型に。渡辺が終始、優位に進め、5日前の雪辱を期す永瀬を返り討ちにした。藤井聡太2冠(18)に決勝で敗れた19年以来の準決勝進出に渡辺は「優勝を目指したい」。一方の永瀬は「課題が残る」と険しい表情で、23、24の両日に大阪府高槻市「山水館」である王将戦第2局に向けて不安を残した。