「監察医 朝顔」“じいちゃん”柄本明の名演再び ネット号泣 平野眞監督も絶賛「圧巻」ほぼノー編集

2021年03月08日 21:54

芸能

「監察医 朝顔」“じいちゃん”柄本明の名演再び ネット号泣 平野眞監督も絶賛「圧巻」ほぼノー編集
“月9”ドラマ「監察医 朝顔」第17話。(左から)平(時任三郎)、浩之(柄本明)、朝顔(上野樹里)(C)フジテレビ Photo By 提供写真
 女優の上野樹里(34)が主演を務めるフジテレビ“月9”ドラマ「監察医 朝顔」(月曜後9・00)は8日、第17話が放送され、俳優の柄本明(72)が好演してきた主人公・朝顔の祖父・嶋田浩之が天国に旅立った。チーフ演出の平野眞監督(55)が柄本の“ラストシーン秘話”を明かした。
 <※以下、ネタバレ有>

 上野が2006年10月期の大ヒット作「のだめカンタービレ」以来、13年ぶりに月9に挑んだヒューマンドラマ(19年7月期)の続編。第2シーズンは昨年10月期から始まり、33年の歴史を誇る同局の看板枠・月9史上初の2クール連続放送。06年から「週刊漫画サンデー」に連載されていた同名の人気医療漫画(原作・香川まさひと、漫画・木村直巳)を大胆にアレンジし、上野演じる法医学者・万木朝顔(まき・あさがお)が遺体の解剖を通じて事件の真相を解き明かし、遺体から見つけ出された“生きた証”が残された人たちの心を救う様を胸が締め付けられるほどハートフルに描く。

 朝顔が阪神・淡路大震災で母を亡くしたという原作漫画から、ドラマは東日本大震災で母・里子(石田ひかり)が行方不明になっているという設定に変更。フジとして東日本大震災を真正面から扱う初の連続ドラマとなった。

 第17話は、ついに里子の遺骨の一部が青森の漁師の手により見つかる。青森県警から連絡を受けた朝顔と父・平(時任三郎)は翌日、青森へ。遺骨を引き取り、祖父・浩之(柄本)が入院している東北の病院へ報告に向かった。

 浩之「何だ、2人揃って」

 朝顔「あのね、じいちゃん。お母さん、見つかったよ。でも、じいちゃんが見つけた歯じゃないよ。あれは別の人のものだった。宮城の方のものだった。でもね、青森で漁師さんが見つけてくれたんだ」

 浩之「青森にか」

 朝顔「うん、青森。ここにお母さんの骨入ってる」

 浩之「見たのか?」

 朝顔「ううん。ここで開けようって思ってたんだ。これ、お母さんの指なんだって」

 浩之「(遺骨を手に取り)里子、おまえ、青森にいたのか。随分、遠い所まで行ったな」

 朝顔「きれいな骨だから、きれいな女の人だと思ったって、漁師さんが言ってくれたんだよ。本当はね、この間じいちゃんに歯のこと、お母さんだったって、私ウソつこうとしてたんだ。でも、じいちゃんの顔見てたら、ウソつけなかった。だから、お母さん、出てきてくれたんだね。昔から、ウソが嫌いな人だったから」

 平「(遺骨に触れ)里子、会いたかったよ」

 朝顔「(遺骨に触れ)母さん、ありがとう」

 神奈川に戻った朝顔は、夫・桑原(風間俊介)と娘・つぐみ(加藤柚凪)に第2子妊娠を報告。浩之は娘・里子との“再会”に安心したのか、息を引き取った。

 平野監督は「普通、収録した素材というものは編集をして間合いを短くすることが多いのですが、柄本明さんのお芝居に関しては、それがほとんどありません。台詞がなくても、ずっと見ていられるお芝居や、その表情から新たなことを連想させることのできるお芝居は作り手が興奮します」と述懐。例えば、第1シーズンの最終回(19年9月23日)。朝顔、平、桑原、つぐみが浩之の家を初訪問した時、浩之は里子の“不在”に慟哭。今も語り継がれる柄本の名演となった。

 「特に今回、病室で里子の遺骨に出会うシーンにおいては、そのことが明確に表れたものでした。リハーサル時、普通は段取りの説明や目線の動かし方、台詞の間合いなど色んなことを話し合って3回ほど通しで稽古したりして作り上げていきます。しかし、このシーンのリハーサルに関しては、すぐに終わりました。それは柄本さん、上野樹里さん、時任三郎さん、3人の俳優がこのシーンの大切さを痛感しているからだと思います。そして、そこで発揮された柄本さんのお芝居は圧巻でした。彼が骨を持ち上げた瞬間に里子が確実にその場に存在したのです。同じように感じたスタッフも多く、みんなで興奮しながら撮影をしていきました。見ている人が色んな想像を容易にさせてくれるお芝居ができる数少ない俳優さんの一人が柄本明さんです」と絶賛してやまなかった。

 SNS上にも「柄本明さんがもう素晴らしすぎて、全部持って行った」「柄本明、半沢直樹の時も良い演技だったけど、今回も良い演技だった。大じいじ~(涙)」「今作も、じいちゃんに泣かされたな。指の骨の一欠片、これが見つかるだけでも奇跡に近いんだよな。じいちゃんが最期に里子さんに会えて良かった」「指の骨、たった数センチだけの遺骨に『お母さん』って呼び掛ける朝顔と平さんとじいじ。もう泣けた」「ドラマが終わった後、その余韻でしばらくテレビの前で呆然としてしまうことがある。今日の『監察医 朝顔』は、まさにそういうドラマだった。柄本明は本当に凄い役者さんだな」などの声が相次いだ。
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