永瀬王座、3連敗からの3連勝なるか? 名人戦A級初昇級の勢いで王将戦第6局へ「何とか頑張りたい」

2021年03月12日 18:24

芸能

永瀬王座、3連敗からの3連勝なるか? 名人戦A級初昇級の勢いで王将戦第6局へ「何とか頑張りたい」
<王将戦第6局>地下に眠る縄文時代の巨木に触れパワーをもらう渡辺王将(右)と永瀬王座(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=に永瀬拓矢王座(28)が挑む第70期王将戦7番勝負第6局が13、14日、島根県大田市の「さんべ荘」で指される。両対局者は12日、現地入りし、対局場検分に先立って「さんべ縄文の森ミュージアム」を見学。約4000年前の埋没林を興味深そうに見学した。
 開幕から渡辺が3連勝の後、永瀬が連勝。渡辺が勝てば3連覇、永瀬が勝てば第7局突入となる。「(連敗した)第4、5局はいい場面を作れなかった。同じことを繰り返さないように」と渡辺は意気込みを語り、永瀬は「結果を出せればまた1局教えてもらえる。何とか頑張りたい」と最多タイトルホルダーへの変わらぬ挑戦者魂を強調した。

 永瀬は前日11日、都内での名人戦B級1組順位戦での対局に勝利し、9勝3敗で新年度からのA級初昇級を決めた。その近藤誠也七段戦は終局が12日未明の午前0時5分。この日朝、東京から空路現地入りし、「A級は目指していた場所。これからやりがいが生まれてくると思う」と手応えを語った。

 渡辺が4月開幕で挑戦者に斎藤慎太郎八段(27)を迎える第79期名人戦7番勝負の勝者への挑戦権をかけ、1年間にわたる長丁場へ臨むことになる。王将戦でも3連敗3連勝となれば羽生善治王将に佐藤康光棋聖が挑んだ第55期以来。羽生が3連勝後、佐藤が3連勝を返し、最終局で羽生が勝って防衛を決めていた。

 副立会人の北浜健介八段(45)は戦型予想として後手番渡辺の雁木を予想。角換わり2局、相掛かり2局、矢倉1局で迎えた第6局。「後手番の有力戦法」と根拠を示し、渡辺が同じく後手番だった第4局も永瀬の金矢倉に渡辺が雁木で対抗した。「第4局は流れで組んだ雁木。今回は初めから目指すのではないか」と指摘。相居飛車のバラエティーに富んだ7番勝負となりそうだ。
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