渡辺王将防衛で3連覇達成!永瀬王座を113手で破る タイトル獲得数27期で歴代4位の谷川九段に並ぶ

2021年03月14日 19:28

芸能

渡辺王将防衛で3連覇達成!永瀬王座を113手で破る タイトル獲得数27期で歴代4位の谷川九段に並ぶ
<王将戦第6局>永瀬王座の封じ手は「1五同歩」。対局が再開された(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 将棋の第70期王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)第6局は13、14の両日、島根県大田市の「さんべ荘」で指され、渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=が挑戦者の永瀬拓矢王座(28)を113手で破り、タイトル防衛を果たした。シリーズ成績は渡辺4勝、永瀬2勝。この結果、渡辺は王将3連覇を達成。タイトル獲得数を27期に伸ばし、歴代4位の谷川浩司九段に並んだ。
 対局は永瀬の先手で開始し、13日午後2時11分に72手目で千日手(同じ局面が4回繰り返される)が成立。同午後3時11分から指し直し局を開始し、戦型は指し直し局も千日手局同様の角換わりの進行となった。2日目の昼食休憩後から激しい攻め合いとなり、渡辺が貫禄を示した結果となった。

 開幕から3連勝と好スタートを切ったものの、2連敗と急ブレーキ。3冠王の渡辺にとっても、容易い道程ではなかった。「最後の星は遠かった。(第6局前、)こうなってしまった以上はしょうがないと3勝していることは忘れて臨もうと思っていた」という。令和4強の一角を担う永瀬が相手。「最新の型の多かったので、準備の段階から大変だった。内容の濃い将棋が指せたかなと思う」と充実感をにじませた。この結果でタイトル獲得数を27期に伸ばし、歴代4位の“レジェンド”谷川九段に肩を並べた。大きな成果を手にし、「シリーズ前から目標にしていた。並ぶことができたことを嬉しく思っています」と大きくうなずいて見せた。

 一方、カド番から必死の追い上げを演じた永瀬も「一生懸命やった結果」と悔しさの中にも納得の表情をのぞかせた。「結果はとても残念だが、得るものはたくさんあったシリーズ。今後に生かしていきたい」と更なる飛躍を誓った。

 終局時間は午後7時25分。消費時間は先手の渡辺が7時間21分、後手の永瀬が7時間32分。

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