渡辺謙 日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を初受賞 「Fukushima 50」に出演
2021年03月19日 21:22
芸能
渡辺は役作りについて問われ、「一言だけ言わせていただいたんですよ」と前置き。「今現在、福島でも原発事故で苦しんでらっしゃる方がいるし、そのことで命を落とされた方もたくさんいらっしゃるんだと。背負いきれないにしても、そういう思いをこの映画にぶつけていこうという思いでやったので、なかなか厳しい現場ではありましたね」と吐露した。
大の阪神ファンとして知られる渡辺は、監督との“トラブル”にも言及した。「監督がいつの日からか、読売ジャイアンツのメガホンを持ってよーいスタートをかけ始めたんですよ」と明かしたうえで、「ちょっと僕、宗派が違うもので、『それはないだろ!』と。僕は真面目な芝居がしたいのに、そのメガホンはなんだということで、ちょっと目を盗んだ隙にゴミ箱に捨てました」。ユーモアたっぷりに話し、笑いを誘った。
震災から10年。復興を信じて被災地に足を運び、2013年に気仙沼にカフェ「K―port」をオープンするなど、東北を勇気づけてきた。「沈まぬ太陽」「明日の記憶」で最優秀主演男優賞を受賞したが、「Fukushima 50」で初の最優秀助演男優賞を受賞した。
「“福島の力”を、(最優秀受賞者に贈られる)このブロンズに込めて、いただけたんだなと思っております」と、しみじみ。「福島の皆さん、とりあえず取りましたんで、どこか飾ってもらえるところに寄贈したいなと思います。本当にありがとうございました」と感謝した。