平浩二 公演中にくも膜下出血、緊急手術成功 2週間ICUで治療予定
2021年04月07日 05:30
芸能
診察で、くも膜下出血を起こしていることが分かったが、搬送先には専門の医師が少なかったため、出血口を固める投薬治療で応急処置。関係者は「平さんは血液をサラサラにする薬を常用しているので、かなり強い薬を使う必要があった。万一に備え、同意書にサインして治療してもらったほど」と説明。午後11時には応急処置が終わり、そのまま集中治療室(ICU)に入ったが「私が“平さん”と呼ぶと“ごめん、ごめん”と反応があり、意識はあった」(同関係者)という。
6日早朝、平はヘリコプターで約60キロ離れた山口県宇部市の山口大学医学部付属病院に搬送され、午前10時半ごろに家族が病院に到着するのを待って緊急手術が行われた。手術は午後5時ごろに終了し、成功した。
関係者によると、平は毎年、内臓の検査を欠かさず行っているが、脳の検査に関しては5、6年受けていなかった。脳関連の疾患はこれまでなかったが「医師からは、検査を受ければだいたい出血しそうなところは分かり対策できるので、まめに検査するように注意を受けた」(同関係者)という。
6日に出演予定だった大分県日田市でのコンサートは休演。7日の熊本県水俣市、8日の鹿児島県鹿屋市での公演もキャンセルする。今後は約2週間、ICUで治療予定。順調な回復が待たれる。
◆平 浩二(たいら・こうじ、本名平頼敏=たいら・よりとし)1949年(昭24)1月23日生まれ、長崎県出身の72歳。佐世保工卒業後の67年、歌手を目指し上京。69年に「なぜ泣かす」でデビュー。72年に発売した「バス・ストップ」がオリコン最高11位のヒット。82年にCMソングに起用され、米米CLUBなど多数の歌手がカバーした。
▽くも膜下出血 脳出血、脳梗塞などと同じ脳卒中の一つで、脳動脈瘤(りゅう、脳の動脈にできる膨らみ)が破れ、脳を覆うくも膜と軟膜の間に広がるように出血すること。猛烈な頭痛が症状で、死亡率は約3割、後遺症が残る場合が約3割。高血圧や脳血管の奇形、外傷などが原因となる。40代からリスクが高まり、飲酒、喫煙、近親者にくも膜下出血の人がいる場合には発症確率が高まる。