名優田中邦衛さん死去、88歳 もう一度見たかった「五郎さん」
2021年04月11日 09:30
芸能
スポニチ本紙デスク 老人ホームへの入居や介護を受けていたが、近年は体調を崩すことが多かった様子。家族の発表した訃報では「前向きに生きる気力と、周囲への感謝の気持ちを持ち続けていた」と。味のある俳優さんだったから、もう一度演技を見たかったね。
週刊誌記者 吉岡秀隆や中嶋朋子ら「北の国から」ファミリーにも悲しみが広がった。映画「若大将シリーズ」で共演した加山雄三も「寂しい」と。若大将をライバル視した青大将のコミカルなキャラクターも長く愛された。
リポーター 市井の人とでもいいますか、シャイで飾りっ気のない人でした。仕事現場には電車やバスで行き、偉そうにすることもない。「北の国から」の撮影で北海道富良野市に行くと、町のお店でおいしそうにご飯を食べていたそうです。庶民的な役柄を魅力的に演じられるのも、そうした一面があったからでしょう。
本紙デスク ボソボソとした語り口で、とても優しい。五郎さんそのものだったね。下積みが長かったこともあり、仕事にはとにかく真面目だった。苦しむことをよしとして、貪欲に役作りに励む。まさに役者の鏡のような人だった。
ワイドデスク 脚本家の橋田寿賀子さんも今月4日に亡くなった。95歳の大往生。とにかくパワフルな人だった。「おしん」「おんな太閤記」「春日局」「渡る世間は鬼ばかり」など、女性を主人公とした数多くの名作ドラマを生み出した。
本紙デスク 何でもしゃべってくれるから、取材する側としてはありがたい人だった。毎年の橋田賞の授賞式では、受賞者に「おめでとうございます。私、この作品見てないんですけど」って祝福していた。そのたびに笑いが起こっていたよ。
週刊誌記者 最後の公の場が19年のTBS「渡る世間は鬼ばかり」の特番の取材会でした。ここでも出演者同士の確執をぶっちゃけて、関係者を慌てさせる一幕があったんだ。
ワイドデスク 豪華客船でのクルーズが趣味だったけど、昨年からコロナ禍で出かけることができなかった。今ごろ、天国で海の上にいるかもしれない。
本紙デスク 昭和、平成にホームドラマでお茶の間を楽しませてくれた人たちがどんどん亡くなっていく。寂しいね。