倉本聰氏「田中邦衛さんは亡くなっても、五郎さんはまだここにいる」、「北の国から」舞台・富良野に献花台
2021年04月11日 05:30
芸能
脚本を手がけた倉本聰氏(86)も駆けつけ献花。「田中邦衛さんは亡くなったかもしれないけど、黒板五郎はまだここにいる感じ。しばらくすれば、また五郎さんがふらっと現れる気がする」と実感が湧かない様子。「なぜ地上波で再放送しないのか」との声をSNSなどで多く目にするといい「僕としてもやってほしい。こういった声はありがたいと思っている」と功績を称えた。
撮影期間中は役柄とオフの区別なく、五郎のぼくとつなキャラそのままに街に溶け込んでいた田中さんは地元で愛された。シリーズ開始前年の1980年に開業し、ロケにも使われた飲食店「くまげら」の森本毅店主(78)は「一番田舎っぽい人がいたら間違いなく田中邦衛さん。スーツ姿は見たことがない。富良野の街に同化していた」と述懐。「最初のロケから来店していた。最初はフルネームで呼んでいたが、そのうち“邦さん”、最後には“五郎さん”と呼んでいた」と親しみやすく温かい人柄を振り返った。
五郎に似た服装で訪れた帯広市の自営業上田茂輝さん(58)は「ドラマは北海道の優しさ、厳しさを教えてくれた。田中さんは人の心を揺さぶる素晴らしい方だった。ありがとう」と話した。
17日まで。期間中は「石の家」の他、市内の別のロケ施設「麓郷の森」「拾って来た家」を入場無料とする。