3人組バンドFOMAREの「長い髪」に熱視線、「香水」「猫」に続く“男が歌う別れ歌”
2021年05月07日 05:30
芸能
広く知られるようになったきっかけは昨年末、TikTokに高校生が「失恋した人は絶対泣いちゃう曲」と紹介し、同曲を使った映像を投稿したことだった。この動画に4万件を超える「いいね」が付き、再生回数は55万回以上。その後、同曲はTikTok内で1700本以上の動画で使用され、これらの累計再生回数は2000万回超。爆発的な話題を意味する「バズ」った状況が続いている。
昨年のNHK紅白歌合戦に初出場した瑛人のヒット曲「香水」の人気の火付け役になったのもTikTokだった。その後も、昨年の日本レコード大賞新人賞を受賞したRin音(22)の「snow jam」や、今年の代表曲となっている優里の「ドライフラワー」など、最近のヒット曲を生み出す大きなツールとなっている。
FOMAREは新世代のラブソングを奏でる3人組。ライブバンドとして定評があり、昨年11月にメジャーデビューした。「長い髪」を作詞したボーカル&ベースのアマダシンスケ(24)は「今まで素直に表現できなかった自分が持つ不安だったり弱さをちゃんと言葉に残すと言うことを1番意識して書きました。恋愛という概念を超えたラブソングができあがったと思います」と自信を込め「より多くの人の大切な一曲になってくれたら」と期待した。
《内面さらす姿に若い女性共感》なぜコロナ禍で「男が歌う別れ歌」がヒットしているのか。瑛人の「香水」は19年4月に配信され、人気が広がったのは新型コロナウイルスの感染拡大後の昨年3月。DISH//の「猫」も17年発売の歌だったが、爆発的にヒットしたのは昨春以降だった。
音楽市場に詳しい関係者は「こうした失恋ソングは、同性の男性よりもティーンを中心とした女性の共感を得ている」と説明。その上で「コロナ禍で生活環境が一変し、特にティーンの感受性が強くなっていると言われる中で、強いはずの男性がナイーブで繊細な心の内をさらす姿に“この人にこんな一面があるんだ”と若い女性が共感をしているようだ」とその人気を分析した。
◆FOMARE(フォマレ)アマダとギターのカマタリョウガ(25)、ドラムスのオグラユウタ(26)の3人組。群馬県出身で、同郷の人気バンド「back number」に続くバンドとも言われている。14年に活動開始。19年発売のアルバム「FORCE」がオリコンインディーズチャートで1位に。昨年11月に「Grey」でメジャーデビュー。