桑田佳祐　4年ぶりソロ全国ツアー決定、思い出深い宮城が出発地　9・18から10都市20公演

　サザンオールスターズの桑田佳祐（65）が、ソロで4年ぶりに全国ツアーを開催する。10都市20公演のアリーナツアーで、スタートは9月18日の宮城公演。東日本大震災が発生した2011年の9月に「宮城ライブ」を開催した思い出の場所。震災から10年の節目を迎えた宮城から、コロナ下の日本を元気づけるべく歌声を届けていく。 　ソロツアー開催は17年以来。最終公演は大みそかに横浜アリーナで開く。コロナ下で不透明な部分もあるが、年越しライブを予定している。

　初日公演の会場は宮城県利府町のセキスイハイムスーパーアリーナ。11年3月11日の震災後、遺体安置所となっていた場所だ。その後、初めてコンサートで使用されたのが、同年9月の桑田の「宮城ライブ～明日へのマーチ！！～」だった。

　桑田自身も10年に初期の食道がんを克服してから初めてのライブが同所の公演だった。復興へのエールを送り、そして自身の復活を果たした場所。12年には敷地内に桜の木を植樹、その成長を見るのが楽しみのひとつだ。桑田は「音楽人としての気持ちを新たにさせていただいた宮城ライブから10年、今でもこうして歌を歌うことができているという感謝の気持ちとともに、精いっぱい演奏したい」と意気込む。

　初日まで約1カ月のタイミングでアリーナツアーの開催を発表するのは異例。ギリギリまで開催の是非について議論した。桑田は「皆さまの心をホンの少しでも晴れやかなものにするお手伝いができれば」と、全国に音楽を届けることを決めた。

　開幕直前の9月15日には、新作EP（ミニアルバム）の「ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き　feat.梅干し」が発売。11日から収録曲「炎の聖歌隊　［Choir（クワイア）］」の配信がスタートする。♪舞台の幕が開き　あなたと共に歌う　世の中に　光溢（あふ）れるように――と、詞には有観客のライブが待ち切れない桑田の思いが詰まっている。

　「音楽人として自分にできることは、音楽を届けること」。コロナ下でその思いをより強くした桑田が、歌声で全国を元気づける。