藤井聡太王位(19)=棋聖と2冠=が豊島将之竜王(31)=叡王と2冠=の挑戦を受ける王位戦7番勝負第5局は25日、徳島市の料亭「渭水苑」で2日目が指し継がれ、1日目に後手豊島が封じた46手目は藤井の高飛車に当てる桂跳ねだった。飛車を1段目へ押し込め、さらに豊島が右銀を角獲りに進軍させ、攻勢に出た。
ところが藤井からの端桂の返し技に、豊島に何か誤算があったのか、当てられた飛車を一つ引いた。進めたばかりの銀を放置して相手に渡す、銀損を甘受する応手に検討陣からは「藤井優勢」の声が出始めた。7番勝負はここまで3勝1敗で、藤井が勝てば棋聖戦に続く連続防衛となる。
午前12時半からの昼食休憩までに55手進んだ。持ち時間8時間のうち、藤井は4時間52分、豊島は5時間59分消費した。昼食メニューは両者鉄火丼。