NHK番組で樹木希林さん未発表手記「想像つかないような言葉も」内田裕也さんとトリックスター夫婦の足跡

2021年09月25日 09:30

芸能

NHK番組で樹木希林さん未発表手記「想像つかないような言葉も」内田裕也さんとトリックスター夫婦の足跡
「希林と裕也~トリックスター夫婦による、昭和平成史~」は樹木希林さんと内田裕也さんの歩みを辿る(C)NHK Photo By 提供写真
 2018年に亡くなった女優・樹木希林さん(享年75)と19年に亡くなったロック歌手・内田裕也さん(享年79)の夫婦の歩みを辿るNHKのドキュメンタリー番組「希林と裕也~トリックスター夫婦による、昭和平成史~」が25日(後7・30~8・59)、BSプレミアムで放送される。樹木さんの未発表手記も公開。制作統括の佐藤健チーフプロデューサー(CP)は「希林さんの部屋は片付いて整然としていましたが、ご家族が遺品の中から発見したのが膨大な手記。雑記帳に残された身の回りの事柄に加えて、自らの内面を語った未発表原稿も含まれていました。生前の希林さんからは、にわかに想像がつかないような言葉もつづられていました」と明かした。
 1960年代の人気ドラマから70年代の貴重なステージ映像、80年代のユニークCMや90年代以降の映画を紹介。唯一無二の存在感を放った夫婦の軌跡とともに、昭和・平成の日本を振り返る。

 佐藤CPは「樹木希林さんと内田裕也さん。それぞれとても個性的な存在でしたが、夫婦で放った存在感には、圧倒的なものがあります。その業績や芸能ニュースなど『お騒がせ』な道のりを振り返ってゆくと、昭和から平成にかけての芸能界の、まさに『裏アルバム』のような感じさえしてきます。お二人は時代時代で世の空気を感じ取り、それぞれの持ち場から独特のメッセージを発していました。その存在感を、番組では『トリックスター』というキーワードで描きたいと考えました。主流ではなく脇の方から『みんな、本当にそっちでいいのか!?』と世の中に対して異議申し立てをして、新しい展開を起こすべく、時に道化となってパフォーマンスをするスターです。2人の活動を60年代から振り返ってゆくと、日本の社会の様々な変化も見えてきました。番組では、お二人の時代映像をたくさん発掘して、それらを日本社会の歩みと一緒に並べて辿ってゆくことを試みます」と企画意図を説明。

 希林さんの未発表手記については「希林さんは生前モノを持たないことで有名な人でした。お土産もお花も受け取らない、なぜなら受け取ったら最後、無駄に捨てることができなくて、途方に暮れてしまうからだったといいます。そんな希林さんの部屋は片付いて整然としていましたが、ご家族が遺品の中から発見したのが膨大な手記。雑記帳に残された身の回りの事柄に加えて、自らの内面を語った未発表原稿も含まれていました。生前の希林さんからは、にわかに想像がつかないような言葉もつづられていました。番組は、希林さんと裕也さんの足跡を辿り、同時に近しかった知人たちの様々な証言に耳を傾け、手記につづられた知られざる希林さんについて思いを馳せながら制作されました」と明かした。

 例えば、小泉今日子(55)は「内田裕也さんみたいなスターも、樹木希林さんみたいなスターも、二度と生まれないだろうなと思います」と語る。

 佐藤CPは「インタビューには、希林さんと裕也さんをよく知る、特に一緒に仕事をした仲間たちを中心に協力を仰ぎました。さすがは希林さんと裕也さんの強烈な個性と渡り合ったキャラクターが濃くて一筋縄ではいかない魅力的な方々ばかりです。インタビューからは、リアルで手触りのあるユニークなエピソードがたくさん集まりました。異議申立人、戦う人、道化、壊す人、葛藤、自由…お二人の面白さを描写しようして熱くなる皆さんの、言葉のエネルギーに毎度圧倒される取材をたくさん積み重ねて制作されました」と手応え。

 「それらたくさんの証言者のインタビュー取材は長期にわたり、かなり深められています。希林さんや裕也さんのファンの方でも未知のエピソードがあると思います。また、お二人のことをあまりご存じでない方も、60~90年代のテレビや音楽、サブカルチャーについてインパクトのある映像がたくさん出てきて、始まったら最後、決して飽きさせることなく一気に加速するジェットコースターのような90分なのではないかと思っております。迫力のある番組題字を含め、随所に埋め込んだ遊び心を感じていただければありがたいです」と呼び掛けた。

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