藤井聡太3冠(19)=王位、叡王、棋聖=が開幕3連勝で奪取へ王手をかける第34期竜王戦7番勝負第4局は12日、山口県宇部市で開幕し、午後6時、藤井が74手目を封じて1日目が終了した。現地大盤解説会に登場した大橋貴洸六段(29)は「完全に攻め合いで形勢は見えにくい。勝負所を迎えています」と指摘した。
昼食休憩までの午前中に64手進んだが、午後は豊島の1時間11分など長考を重ね合い、10手しか進まなかった。両者飛先の歩を突き合って5手目、角道を開けたことで角換わりへ導いたのは先手豊島。研究手順を離れる辺りから、慎重な読み合いが展開された。持ち時間8時間のうち、消費時間は豊島が3時間48分、藤井は3時間29分。
藤井が4冠目となる竜王奪取か、豊島が反撃開始の初勝利か。2日目の13日も同所で午前9時から指し継がれる。