草なぎ剛 「青天を衝け」徳川慶喜ラストシーン 「役を超えて亮くんと仕事ができた」
2021年11月16日 07:10
芸能
既に、この大河は今月8日にクランクアップ。それに先立ち、慶喜と栄一のラストシーンの撮影も行われた。
「感慨深いものがあった。自分の中で、静かにこみ上げて来るものがあった。役を通り越して、栄一を通り越して亮くんを見ていた。この1年間、自分は慶喜、亮くんは栄一で撮影を続けて来た同志として、最後は役を超えて亮くんと仕事ができた」
吉沢は以前、取材の中で「草なぎさんは、僕が小学生の時から見ていた大スター。形は少し違うかもしれないが、慶喜に対する栄一の尊敬と、草なぎさんに対する僕の尊敬が、リンクしている部分があるかもしれない」と語っていた。
「亮くんにほめていただいてありがたい限り。僕の方が長く生きていて、一応、先輩だが、お芝居になれば、そういうものは全く関係ない。亮くんの栄一に懸ける思い、真っすぐなまなざしに感化され、余計なことを考えずに、ピュアなお芝居ができた」
吉沢に感心したのは、膨大なセリフ量に対応し切っていたこと。撮影期間中は吉沢の邪魔にならないように気を使い、話しかけることを控えたため、2人の間には最後まであいさつ程度のやりとりしかなかったという。
「亮くんは1年間ずっと台本を手放さずに過ごしたのだと思う。そういう彼の努力、本番での瞬発力を目の当たりにして、とても刺激を受けた。僕はお芝居でどこかあきらめていた部分があったが、亮くんのおかげで、あともう少し頑張ろうかな、と思った」
草なぎにとって、今回の大河で最も楽しかったことは何か…?その答えは、やはり、吉沢との共演だった。
「亮くんといられたことがいちばん楽しかった。亮くんは渋沢栄一という大変な役を最後まで妥協することなく、自分の命を賭けて演じた。その近くにいられて、僕も元気になった。活力になった。自分の次のステップへも亮くんが導いてくれた」
今後放送される慶喜と栄一の最後の場面。1年にわたって吉沢とともに築き上げてきた芝居の集大成となる。
◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴30年以上。現在は主にテレビやラジオを担当。