中村吉右衛門さん死去「鬼平犯科帳」16年にシリーズ150作目でフィナーレ「大の男でも感極まる作品」
2021年12月01日 17:20
芸能
池波正太郎の同名時代小説を実写化。江戸後期、幕府は南北町奉行所とは別に「火付盗賊改方」という特別警察組織を設置。凶悪犯たちから「鬼の平蔵」と恐れられた長官・長谷川平蔵(鬼平)と部下たちの活躍を描いた。
吉右衛門さんは4代目鬼平。シリーズ終了は15年12月に発表。同局によると、原作者の池波氏が「原作にないものはやってくれるな」との意向だったため、映像化可能な作品が少なくなり、複数の原作を組み合わせるなどの工夫も難しくなった。150本という節目に理想的な形で終了したいとの思いもあったという。吉右衛門さんは「鬼平をはつらつと演じられるうちにフィナーレを迎えるのが最善と思い、記念の150作となるのを機に決断いたした次第です」とコメント。
16年10月には「鬼平犯科帳 THE FINAL」(12月2日・前編、3日・後編)の完成会見に出席。最後の収録は男性スタッフの1人が「終わるんですね」と大泣きしたといい、吉右衛門さんは「大の男でも感極まる作品でした。この後は誰がやるのか分かりませんが、そういう部分は引き継いでほしい」と望んでいた。