小栗旬 香川照之との間に生まれた固い絆 芝居で泣けない香川に「本当に失礼なんですけど…」
2021年12月11日 15:10
芸能
![小栗旬 香川照之との間に生まれた固い絆 芝居で泣けない香川に「本当に失礼なんですけど…」](/entertainment/news/2021/12/10/jpeg/20211210s00041000437000p_view.webp)
2005年のドラマ「救命病棟24時 第3シリーズ」(フジテレビ)で共演した時のことが印象的だったという。
香川が娘を思って泣くシーンで泣けず、午前中の撮影が全てつぶれてしまったことがあった。「僕だけだからその場に誰も共演者はいないんだけど、小栗君だけが現場を見に来ていた。他の出演者は控室にいて、何が起きてたかまったく知らない。でも、21歳の若者は現場で何が起きてるか知りたかったんでしょうね。ロケバスの中で僕ちょっと一人になりますって言った時に、すぐ近くに来て、泣けない姿を全部彼は見ていた」と泣けずにもがく香川に小栗は寄り添っていたという。
「そういう姿って見られたくない。本来なら嫌だというシチュエーションであることには変わりない。でも小栗旬にはこれを見られたという安心、ほっとした感じがあった。あの時の俺を見ているから、(その後の共演でも)どんなにかっこつけても『俺あんなもんだから』って、すごく分かち合って話せるなっていうのを作ってくれた原点だった」と、当時21歳の小栗と38歳の香川に固い絆が生まれた瞬間を振り返った。
小栗もこの出来事は印象深かったようで「現場が押してるってなって、見に行ったら香川さんと監督が話し込んでいる。勝手に香川さんは百戦錬磨の方だと思っていたので、そんな香川さんが話し込んでいるということは何かこのシーンで起きていると思った」と勘づいた。
一人になるためにロケバスへ向かった香川を追いかけた。「ちょっと失礼かもしれないんですけど、僕行っちゃったんですよ。今どんなことになっているのか、すごく喋ってみたくて。ロケバスの扉開けちゃって。『本当に失礼なんですけど、僕めちゃくちゃホッとしてます。香川さんみたいな人でも芝居が上手くいかない日があるっていうのを見れて、本当に幸せです』って伝えて。香川さんは正直こんなことばっかりだよって言うんです。そこからいろいろ話しているうちに、『小栗ありがとう、ちょっと行ってくるわ』って」と香川は撮影に戻って行ったという。
香川ほどの役者でも苦悩する姿を目の当たりにし「自分にとってのものすごい応援歌」と勇気づけられたといい、「人の出会いのおかげでこの場所にいられる」としみじみ語った。