すぎやまこういちさん ドラクエ曲でエンディング お別れの会、東京都交響楽団が「献奏」
2021年12月12日 05:30
芸能
35年前に初めてドラクエの音楽を依頼し「クラシックだったことに驚いた。先生は“ゲームの音楽は長く聴くから、クラシックが一番聴き減りしないんだ”とおっしゃっていた。凄く納得できた」と思い出を回想。「先生の人生こそロールプレーイングゲーム(RPG)でした」と、成長し試練を乗り越えていくRPGに例えて生きざまを称えた。
お別れの会はドラクエ発売元のスクエアエニックスが主催。関係者の部、一般の部と2部制で献花式が執り行われた。タレントの中川翔子(36)や作家の百田尚樹氏(65)ら360人が参列した関係者の部は、同社の公式YouTubeチャンネルで生中継された。東京都交響楽団が「献奏」としてドラクエの序曲と「過ぎ去りし時を求めて」を演奏すると、視聴者数は1万5000人近くに達した。
ゲーム音楽だけでなく、フジテレビ局員時代は「ザ・ヒットパレード」の番組演出を担当し、作曲家転身後はザ・タイガースのヒット曲も数多く手掛けたすぎやまさん。会場内には、作曲したザ・ピーナッツの「恋のフーガ」のレコードジャケットや、愛用した指揮棒などが展示された。すぎやまさん作曲の「学生街の喫茶店」がヒットした「ガロ」の大野真澄(72)からは「先生のピアノ演奏で聴かせてもらったことを思い出します」と弔電が寄せられた。
≪多くのファンも追悼≫一般の部には多くのドラクエファンが訪れた。スライムのTシャツを着た子供や、魔法使いのコスプレをした男性ら幅広い年代が集まった。静岡県から来たという専業主婦の唐田ゆりかさん(56)は「家族でドラクエを楽しませていただいた。あの素晴らしい音楽は生涯、忘れない」と功績を称えた。参列者は白いカーネーションを献花。「音楽に捧(ささ)げる人生」と直筆メッセージが印字されたポストカードも配られた。