高田文夫氏 昭和の浅草漫才「たけしさんは若手が誰もいない時代にフラフラっと現れた」
2021年12月16日 18:02
芸能
役作りをする土屋から、当時のきよしや「ツービート」について聞かれたという。「こいつさ、台本を見せてきて、『こんなに台詞があるんですけど大丈夫ですかね?きよし師匠、こんなにしゃべらないんじゃ?』って聞いてきて…」と回想しつつ、「(きよしは)普段はしゃべるんだよ!舞台に上がるとビシッと黙る。寡黙な漫才師って言われているからな。ツッコミの『よしなさい』しか言わないんだから」と笑いながら明かした。
映画でも描かれている浅草のショービジネス事情に触れつつ、「たけしさんが浅草に行ったころなんてのはさ、若手漫才なんて誰もいないんだからよくあの時代に行ったんだよ。当時ショービジネスとしての浅草はもう終わっていて、コメディアンや芸人はテレビにどんどん行っちゃったんだよ」と回顧。「はっちゃん(東八郎さん)にしても欽ちゃん(萩本欽一)にしてもテレビからお座敷にかかるから、みんなテレビに行っちゃう。だから浅草に草木も生えないその時にフラフラっと現れたのがたけしさんで、その時(すでに)きよしさんはいたんだよ。浅草ロック座に」と言及しつつ、「それだから先輩風を吹かせる…風じゃないな、先輩なんだよ。(たけしより)先に浅草にいて、コメディアン修行みたいなのをしていたんだよ」と、懐かしそうに語っていた。