棋王戦挑戦権獲得の永瀬王座 挑決2番勝負は「バランスVS堅さ」新旧の将棋哲学を表現した激突制す
2021年12月21日 19:32
芸能
さらに穴熊へ組み替えた、金銀4枚による郷田陣を飛車角銀桂香の攻めで突き崩した。「バランスVS堅さ」。新旧の将棋哲学を表現した陣形による激突は、銀捨てからギアを上げた永瀬に軍配が上がった。
「こちらが薄いので、神経を使う展開だった」。慎重に読みを入れて郷田を投了へ導き、永瀬は終局後、落ち着いた口調で振り返った。4期ぶりの渡辺への挑戦。「第43期は実力差があると感じた。その差を縮められたらと思います」。最終局までもつれ込む熱戦だったが、永瀬は気持ちを引き締め直すように語った。
郷田は2017年に3連覇を逃し、失冠した本社主催・第66期王将戦7番勝負以来のタイトル戦出場を逃した。「序盤が経験のない形で対応できなかった。(トーナメントは)最後が一番内容がまずくて。仕方ない」とうなだれた。