石原慎太郎さん死去から一夜 思い出の逗子で追悼式を、兄弟過ごした地で市民も涙
2022年02月03日 05:30
芸能
周辺は今も市民の憩いの場。この日は、花を手向ける市民の姿が見られた。設立の実行委員長を務めた逗子市の和田修芳さん(77)は「地域を盛り上げてくれた方ですので残念です」と悼んだ。
もちろん慎太郎さんにとっても大切な場所だ。兄弟の同級生らは今も健在。慎太郎さんが立ち寄れば「元気?」と声が飛んだ。「来るとリラックスされたのではないでしょうか」(和田さん)という。当時の関係者からは「コロナが収まれば、節目に集まって何かやりたい」との声も上がっている。和田さんは「記念碑の前に集まって、石原さんをしのびたい」と追悼式の構想も明かした。
また、映画「狂った果実」の撮影地となった葉山町の森戸神社(森戸大明神)には、慎太郎さんや石原プロが設立した「石原裕次郎記念碑」がある。海岸から500メートル沖には、慎太郎さんが中心となり設置した「裕次郎灯台」と呼ばれる葉山灯台も望める。
慎太郎さんは生前、対談本の中で「隣に慎太郎記念碑を」との希望を語っていた。この日、裕次郎記念碑を訪れた60代男性は「実現すると、仲の良い兄弟の姿がより実感できそうですね」と期待。昭和のスター兄弟の碑が並んで海を眺める“聖地”が誕生する可能性もありそうだ。
《書店に追悼コーナー》東京・池袋のジュンク堂書店では慎太郎さんの追悼コーナーが設置された。文芸書フロアの特設本棚に「天才」、「あるヤクザの生涯」など20作品約50冊がズラリ。2日までに「太陽の季節」は売れ切れた。30代男性は「読んだことがないけどニュースで知って興味を持った」と数冊に目を通していた。同書店はすでに人気作品を中心に計数百冊を発注。コーナーを拡大し1カ月以上継続する。また、通販大手アマゾンの本の売り上げで「弟」が1位にランクインした。