斎藤慎太郎八段 2年連続名人挑戦を決める 豊島九段に勝利し8戦全勝
2022年02月05日 02:04
芸能
激しく形勢が揺れ動いた中終盤。名人再挑戦が決まり、「結果を出せたことは良かった」と手応えを示したが、7番勝負の相手は昨年初戦に勝って以降4連敗した渡辺。「2日制の課題を感じたのであれば2日制に出るしかない。チャンスが来たのは楽しみ」と意気込みを語った。
10人が総当たりで挑戦権を争う同級。この日斎藤が勝つか、糸谷が敗れると2年連続の挑戦が決まった。斎藤は昨年、渡辺に初挑戦して1勝4敗で敗退。全8冠中、最古の歴史を誇る名人戦における連続挑戦は12、13、14年の羽生善治九段(51)以来だった。
対局は午前10時、大阪・関西将棋会館で始まり、斎藤の先手で戦型は角換わり。昼食休憩前までに50手進み、斎藤王の頭上、4段目に豊島の歩が並んだ。
斎藤の受け、豊島の攻めという展開が夕食休憩後も続いた。同会館の別室で行われた糸谷戦が午後10時46分、糸谷の投了で終局。その時点で名人挑戦が決まったが、結果を知らない斎藤はもちろん勝利を目指して指し続け、日付をまたいだ5日午前1時4分、豊島が投了した。
斎藤と研究会を共にする十七世名人資格保持者の谷川浩司九段(59)は、5期の名人獲得経験を踏まえ「内容的に安定していた。前期名人戦に敗れ、気持ちを立て直すのは大変ですがたくましくなっています」。名人戦敗退後、A級で再び挑戦権を勝ち取った心技体を称えた。