石原慎太郎さん 戒名に「海」「陽」「文」「政」…4兄弟が棺持ち最後の別れ
2022年02月06日 05:30
芸能
関係者によると、棺には慎太郎さんの著書「私の海の地図」(2015年)が納められた。慎太郎さんが、海の魅力やヨットレースでの体験などをつづったエッセー集で、自他共に認める「海の男」らしい一冊。供花とともに、出版関係者の手で棺に入れられた。
戒名は、その「海」から始まる「海陽院文政慎栄居士(かいよういんぶんせいしんえいこじ)」。芥川賞を受賞した「太陽の季節」を思わせる「陽」、生涯をささげた文学の「文」と政治の「政」、そして名前から「慎」の字が入れられた。秘書の男性によると、晩年の慎太郎さんは、神奈川県逗子市の菩提(ぼだい)寺、海宝院にある墓に「必ず“青嵐報国”と刻んでくれ」と周囲に何度も念押ししていたという。
1973年に「青嵐会」を結成。自主憲法制定などを掲げた慎太郎さん。「混沌(こんとん)、停滞した政界に爽やかな風を送り込もう」との思いで自ら命名したとされ、最期まで国の行く末を案じ続け、逝った。秘書は「青嵐会への思いは今も強く、墓石には一番いい時代を刻みたいという思いがあったのでしょう」としのんだ。
お別れの会は、新型コロナウイルスの収束をみながら、5月以降の開催を想定しているという。