若狭勝弁護士 航空機内でマスク拒否の市議の主張に見解「航空機は他の公共交通機関と違う」
2022年02月10日 13:53
芸能
谷本市議は番組の取材に「結果的に遅れたことには、他の乗客には大変なご迷惑をかけたことは申し訳ない」と謝罪した。一方で、「少数ではあるけれども、私らも不便を被ったわけです。予定を組んでいるわけで。それはみんな同じ立場なんですよ」とも主張した。マスク着用については「着けるか着けないかは個人の自由であって、感染症対策でお願いはできたとしても、それを強制することはできない」と見解を示した。
航空法では、機長は航空機内にある者が安全阻害行為等を行った場合、その者を降機させることができる。若狭氏は「何だかんだ言い争って、航空機内の秩序、規律ってというものが乱される。機内の秩序、規律って大事なんです。空飛ぶもので、誰も逃げられなくなる。そこで事が起きると、安全な運行ができなくなってしまう。航空機は他の公共交通機関と違う要素がある」と説明。「航空会社が決めた秩序、規律に反することになれば、航空法の安全阻害行為に当たって、しちゃいけませんよと言われているにもかかわらず繰り返すと、犯罪として罰金に処せられる場合がある」と話した。
今回の問題で、航空会社は最終的に警察官を呼び、2人を降機させた。若狭氏は「航空会社が直接言うだけだとダメなので、警察官に来てもらってというのは、流れとしては自然の流れ」と、航空会社の判断は適切だったとした。
谷本市議は機内でのマスク着用は義務ではなく要請だと主張し、「航空会社のある意味、ごう慢な立場が問題なわけです。人権を侵害するわけですから」と憲法違反を訴えている。これについて若狭氏は「憲法というのは、もともと国とか地方自治体と、国民とか市民との間を規律する法律なんです。民間企業と一市民の間に適用できるものではない」と解説した。