「御三家」舟木一夫が涙 西郷輝彦さんとの別れ惜しむ「体の中からスッと何かひとつ持っていかれたよう」

2022年02月22日 14:27

芸能

「御三家」舟木一夫が涙 西郷輝彦さんとの別れ惜しむ「体の中からスッと何かひとつ持っていかれたよう」
西郷輝彦さんとの思い出を涙ながらに語った舟木一夫 Photo By スポニチ
 歌手で俳優の西郷輝彦さんの悲報から一夜明けた21日、「御三家」の一人である歌手舟木一夫(77)が涙ながらに思い出を語った。宇都宮市でのコンサートの開演前に取材に応じ、「悲しいとか寂しいとか、そういう感情ではなくて、体の中からスッと何かひとつ持っていかれたよう」と語り、ショックの大きさをあらわにした。
 「しのぎをけずっていた頃があった人は、何十年たってもやっぱり宝物なんですよ。かけがえのない。ステージの真ん中に立って歌う気持ちは、同じ仕事をしていた人間にしかわからない。端的に悲しい、寂しいというフィールドではない」。あふれそうな涙をこらえながら、舟木は思いを語った。

 1960年代に、歌謡界の「御三家」として活躍。ライバル意識も強かったが、2020年12月に東京・赤坂で、初めて2人だけで食事をした。「異口同音で言ったのは“俺たちはライバルじゃなかったね”と。これはテルさんと僕が笑った。先輩たちに負けないように、5人も10人もいる若手が“俺たちはここにいるぞ”と業界やお客さんに向かって突進してたんだと」。心からわかり合えた瞬間だった。

 ここ2年ほどは、2、3カ月に1回は電話で話をしていた。ただ、ある時に電話が途絶えた。昨年5月に自分から電話すると、電話口の西郷さんは「オーストラリアにいるんだよ」と笑っていたという。最先端のがん治療のため同地にいた。

 「“8月の半ば過ぎたら帰るから。その時は必ず一報を入れるから”と言っていた。だけど、8月になっても9月になっても連絡が来ない。その時点で良い方向には解釈できなかった。きっと東京に戻って闘ってると思ったので、電話をしませんでした」

 そして突然の悲報。「夕べは朝4時頃まで寝られなくて。彼の顔は出てくる、いろいろ彼とのことを思い出そうとするんだけど、ピントがズレちゃって、それが今も続いてる」とまだ亡くなった実感がない。「きょうのコンサートは僕の中では、来てくださったお客様とプラスワンという思いで歌います」と語った。

この記事のフォト

【楽天】オススメアイテム