池上彰氏　ウクライナ国旗の“黄色”＆日本への打撃を解説「本当に人ごとではない」

　ジャーナリスト池上彰氏（71）が、27日放送のテレビ東京系「池上彰の激動！世界情勢SP」（後6・30）に出演し、ロシアのウクライナ侵攻による日本経済への打撃について解説した。 　今年に入って日本を含む世界各国で、様々な商品が値上げされ、市民生活を圧迫している。山口もえは「賃金が上がらないのに、買う物、消費する物が高くなるって、本当に生活を圧迫するなって思います」と、主婦目線で実感を口にした。

　「A.B.C―Z」河合郁人から「物価高にはウクライナ情勢も関係してくるんですか？」と質問された池上氏は、“欧州のパンかご”と呼ばれるウクライナの穀物産業について解説した。「冬季オリンピックでウクライナ国旗がよく出ましたでしょう？上が青、青空なんですね。下が黄色。これ、小麦畑なんです。青空の下でこんなに小麦が取れるわけでしょう？」。さらに「ここが戦場になっているわけでしょう？」と続けた。

　ロシアの軍事行動に対し、周辺各国は経済制裁で対抗。国際銀行間通信協会（SWIFT）からロシアの銀行を排除し、貿易などによる送金システムをロシアが使えないようにするなど、締め付けを強める動きになっている。ところが、ロシアは世界1位の小麦輸出国で、原油や天然ガスの生産国でもある。

　池上氏は「それ（ロシア）に対して経済制裁をするわけでしょう？これが手に入らないということになると、他から手に入れなくていけないということになれば、当然いろんなものが値上がりする」と説明。「ウクライナ情勢がこんなことになっているから、より私たちがいろんな物の値上がりに困っている。ウクライナ侵攻って、本当に人ごとではないんだという。私たちの暮らしに大きな影響がある」と訴えた。