橋下徹氏 ウクライナ出身の政治学者と大激論「どんどん国外退避したらいい」に「1度支配されたら」
2022年03月03日 12:26
芸能
これに、アンドリー氏は「この状況で戦いたくない人にはその自由は今でも保障されています。皆が強制的に送り出されてるわけではありません。強制されているというのは間違いです」と反論し、「もしここでロシアに全土を占領されたら結局、犠牲者が増えるだけなんです。ロシアは必ず粛清を始めます。ウクライナで反ロシア的な発信をしていた人は何万人どころか何十万人いるんですね。制圧されたら殺戮(さつりく)が始まります。そう考えると戦って食い止める方が最終的に犠牲は少なく済む可能性があるので、ここで世界(各国)にできる支援をしてもらって何とかとどまる。その方が最終的に犠牲者が少なくて済むことにつながると思います」と自身の考えを述べた。
これに橋下氏は「ゼレンスキー大統領も今、一生懸命に頑張っているんで僕らが軽くコメントする立場ではないですけれども、18歳から60歳までの男性は国境退避、国外退避できないようにしているんですよ。ウクライナから出られないようにしている。それは違うと思いますよ」と強調。さらに「それから本当に反ロシアで頑張っていた人、命を狙われる人、それを真っ先にまず国外退避するとか。祖国防衛のために命を落とすってことは、これは本当に尊いことですけれども、それ一択じゃないというのは、われわれ日本が太平洋戦争を経験しているんで。やっぱりアンドリーさんは今、日本にいらっしゃるんだから、できる限りね、若者にはね、国外退避を進めるべきですよ。今、ウクライナは18歳から60歳まで男性を国外退避させないっていうのは、これは違うと思いますよ」と重ねて述べた。
アンドリー氏は「繰り返しになりますけど、国外退避させないからといって全員が兵的に戦争に行かされるわけではないんですね。例えばマンションが爆破された時に撤去や救援の活動だったり運搬だったり、いろんなサポートが必要なんですね。なのでそれは仕方ないことですね、この状況で。別にみんなが戦いに行くわけではありません」と説明。ここで橋下氏が割って入り、「でもアンドリーさん、日本で生活してていいでしょう。未来が見えるじゃないですか。あと10年、20年、頑張りましょうよ。もう1回そこからウクライナを立て直してもいいじゃないですか。プーチンだっていつか死ぬんですから」と言うと、アンドリー氏は「その20年後、ウクライナ人、残りますかっていう話です、ロシアの支配を受けて」と応じた。
これに橋下氏が「だからどんどん国外退避させたらいいんですよ。だって西側諸国は武器しか供与しないんですから」と言い、アンドリー氏は「仮に100万人が逃げたら4000万人が逃げられません。ロシアに支配されたら必ず殺戮が起こります。それはロシアという国の本質なんですね。なので1度支配されたら…プーチンはいずれ死ぬとおっしゃいますけど、彼は70歳で元気ですよ。あと20年間生きるかも知れません。その20年の間にウクライナ全土に対して何をするか、それは分からないし、またもし彼のウクライナに対する支配が確立した場合は、次に似たような支配者がでてきたら結局それが続くんですね。この独立を失った状態は長引くかも知れないんですね。330年間ずっとロシアの支配が続いたので、また同じことになるとそれこそ民族にとって悲惨なことになるので、ここで自由民主主義諸国にできる範囲で頑張ってもらって、なんとかここで食い止める必要があるんですね。最大限の制裁、エネルギー制裁を含めて最大限の制裁を科してウクライナに対して最大限に武器を提供したら、かなり食い止められると私は思います」と訴えた。
ここでMCの谷原章介が「橋下さん、やっぱりこれはウクライナの方にしか分からない歴史的な背景みたいなものがあるのかも知れません」として議論を打ち切った。