斎藤八段 2期連続の名人挑戦を5人目のA級全勝で飾れず 糸谷八段に87手で敗れ快挙逃す
2022年03月03日 22:42
芸能
斎藤の後手で戦型は角換わり。お互い王を早々に3筋に囲い、午後からは長考合戦に突入した。
糸谷が昼食休憩を挟んで41手目に1時間30分、43手目に1時間9分。対する斎藤も48手目に1時間41分、夕食休憩明けの56手目に1時間24分。6時間あった持ち時間と陣形も共に削り合い、糸谷が19分を消費した47手目時点で2時間14分、斎藤が5時間22分と3時間以上の持ち時間差がついた。
そこからの逆転負けに11、12年度の羽生以来、10年ぶりの名人連続挑戦への喜びは失せた。
「リーグの前半、中盤にかけては集中して指せた。でも最後2局は集中力を欠いた。リーグ戦は難しい」
斎藤は昨年、渡辺に初の名人挑戦をして1勝4敗で敗退した。再挑戦の舞台が見え始めてからのメンタルコントロールの難しさを物語った。
その経験を踏まえ「昨年課題を多く感じた。きょうも途中で失敗した。改善して一番いい状態で臨めればと思います」。奈良市出身、「西の王子」は勝って出直しを誓った。