柳沢秀夫氏 ロシア軍のウクライナの原発攻撃に「原子炉建屋そのものが被害が受けなくても…」

2022年03月04日 13:17

芸能

柳沢秀夫氏 ロシア軍のウクライナの原発攻撃に「原子炉建屋そのものが被害が受けなくても…」
東京・六本木のテレビ朝日社屋 Photo By スポニチ
 元NHK解説委員でジャーナリストの柳沢秀夫氏が4日、テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜前10・25)に出演。ロシア軍が3日に、ウクライナ国内の電力の25%を供給しているエネルゴダル市のザポロジエ原発を攻撃したことに言及した。
 戦車が侵入したほか、周辺では銃声音が聞こえており、ウクライナの政府関係者がAP通信に語ったところによると、火災が発生した同原発では放射線の数値が上昇したとしているが、国際原子力機関(IAEA)は日本時間4日午前にツイッターで、ロシア軍の砲撃を受けたザポロジエ原発周辺の放射線量に変化はないとウクライナ当局から報告を受けたと明らかにした。

 柳沢氏は「慎重にみなきゃいけないと思うんですが、原子炉建屋そのものが被害が受けなくても、東日本大震災の時の東京電力の福島原発と同じで、外部電源が断たれると原子炉の冷却ができなくなるんですよね」と指摘し、「そうすると原子炉が暴走して最悪の事態ということなんですけれども、当然、運転員がいますから、そういう運転員が原子炉の運転に十分に携わっている状況なのかどうか。そのへんも見極めなけれないけないと思う」とした。

 そして「いずれにしてもこのザポロジエ原発というのは、ウクライナの半分くらいの電力を供給する原発だって聞いてますので、ロシア側としてみれば、この電力の社会インフラを押さえることによってますますウクライナ政府に圧力を強めたいんだと思うんですが、なにせ戦闘が起きてしまうとコントロールができなくなってしまう。それが今、一番気になるところですね」と懸念を示した。

 ▼ザポロジエ原発 ウクライナ南部にある原発で、国際原子力機関(IAEA)によると、6基が稼働中。うち5基は旧ソ連時代の1984~89年に稼働し、残る1基はソ連崩壊後の95年に稼働した。出力はいずれも100万キロワットで、総電力の約半分を原子力に頼るウクライナの原発として最大の出力を誇る。
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