「ドライブ・マイ・カー」アカデミー賞4部門でノミネート 米国で評価された4つの背景
2022年03月29日 05:30
芸能
(2)主人公の孤独からの再生というテーマがコロナ下の人々の思いと合致 映画は突然妻を失った主人公が、専属運転手との出会いによって再生していく。洋画配給会社関係者は「人と人とのつながりを濃密に描くシンプルな構成が、コロナで分断された欧米の人々の琴線にふれたのでしょう」と解説する。
(3)多彩なキャストと言語の劇中劇 劇中劇「ワーニャ伯父さん」のシーンは多国籍の俳優、多言語で演じられている。同関係者は「手話なども取り入れ、最近のアカデミー賞が掲げる多様性という点でも共感を得やすかった」と話す。
(4)アカデミー会員の多様化 会員のほとんどが白人の男性であることが問題視され、映画芸術科学アカデミーは女性と非白人の会員数を倍にすると発表。現在は約9500人で、関口氏は「女性や黒人だけでなく、日本を含め韓国、中国にも投票権を持つ人が増え、アジアの映画が俎上(そじょう)に載りやすくなった」としている。