「鎌倉殿の13人」八重、義時と夫婦に!新垣結衣「笑顔が増えます」当初は「戸惑い」真っすぐさに打たれた

2022年04月10日 21:00

芸能

「鎌倉殿の13人」八重、義時と夫婦に!新垣結衣「笑顔が増えます」当初は「戸惑い」真っすぐさに打たれた
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第14話。身ごもった八重(新垣結衣)のおなかを触る義時(小栗旬)(C)NHK Photo By 提供写真
 【「鎌倉殿の13人」新垣結衣インタビュー(3) 】 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は10日、第14回が放送され、女優の新垣結衣(33)が新境地を開拓している悲運の美女・八重が主人公・北条義時(小栗)と結ばれ、子を身ごもった。前回第13回(4月3日)、初恋の人・八重への一途な想いが叶った義時は男泣き。視聴者も感涙した。大河初出演、時代劇本格初挑戦となった新垣に撮影の舞台裏を聞いた。
 <※以下、ネタバレ有>

 ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 新垣演じる八重は、北条義時(小栗)の初恋の人にして源頼朝(大泉洋)の最初の妻。父・伊東祐親(浅野和之)は平清盛(松平健)から流罪人・頼朝の身柄を預かり、監視。愛娘を奪った頼朝の命を狙った。八重は愛する頼朝と父の間で板挟みとなり、最愛の息子・千鶴丸(太田恵晴)を失うなど、次々と悲運に見舞われた。

 しかし、どんな時も見守り続けてくれたのが義時だった。

 八重は義時の母の腹違いの妹。義時の叔母にあたるが、この時代、縁者同士の結婚はさほど珍しくなく、義時は求婚。第11回(3月20日)、頼朝、政子(小池栄子)、実衣(宮澤エマ)が見守る中、八重はキッパリ「お断りいたします!」――。

 第12回(3月27日)、頼朝に対する八重の変わらぬ想いを知った義時が思わず「あなたの父上のお命を奪うよう命じたのは、鎌倉殿です。あのお方は恐ろしい人です」と告げると、八重は「それを私に伝えて、どうしたいのですか。私が何と言ったら、あなたは喜ぶのですか。『頼朝は許さぬ』。そんなことを言うと、あなたは思ったのですか。分かっていました。それくらいのこと。あのお方は千鶴の仇をとってくださったのです。ありがたいことではないですか。違いますか。答えなさい、小四郎。もう放っておいてください」と激昂した。

 そして、第13回(4月3日)は「幼なじみの絆」。政子が男児を出産し、頼朝の嫡男誕生に沸く鎌倉だったが、頼朝の浮気が大騒動に発展。激怒した北条時政(坂東彌十郎)は伊豆へと戻り、これを比企家の好機と捉えた能員(佐藤二朗)は源義経(菅田将暉)らに近づく。そんな中、義時は八重のことを一途に思い、鎌倉と江間を往復する日々を送り…という展開。

 2人の関係について、新垣は「幼い頃から知っている親戚で、八重さんの方が義時さんより年齢も立場的にも上だったので、恋愛の対象というよりは弟みたいな感じ。対等というよりは、ちょっと子どもだなと思って過ごしていたのかもしれません。だから、頼朝さんに関することで散々振り回してしまいましたけど、あれだけわがままを言えたのは、義時さんに甘えていたのかなとも思います。そういう関係性が今まであったので、真っすぐに好意を示してくれるようになってからは、戸惑いですね」と解釈。

 八重が裁縫をしていると、土産をどっさり抱えた義時の気配を察し、ハッと目を見開いた。義時が海産物を置いて、すぐ帰ると「え、怖い」――。義時は木曽義仲(青木崇高)との信濃会談を前に、再び江間へ。今度は山菜を持ってきた。八重は義時に気づくと、驚きのあまり柄杓を落としたほど。

 八重「小四郎殿、私、つらいです。勝手すぎます。あなたはそれでいいのかもしれないけど。それに、要らなかったら誰かにあげてって、なんで私が山菜好きな人をわざわざ探さないといけないんですか」

 義時「私は好きなのです。八重さんの、笑っている姿が」

 八重「笑えないです」

 義時「いつか、八重さんに笑いながら『お帰りなさい』と言ってほしい」

 八重「笑いながら言う人なんていません」

 義時「だから、また来ます」

 八重「(義時が去った後)また来ますって、自分の家でしょうが」

 「怖い」と漏らしたり、度重なる訪問を迷惑しているようにも映ったが、新垣は「『引く』とか『嫌悪』というよりは『義時さんの好意が本物なのか、信じられない』『素直に受け止められない』という思いで演じました」と明かした。

 そして、義時は義仲との会談を終えて江間に帰ると、八重に追い出される頼朝の姿を目撃。干したヤツメウナギなど信濃土産を持ってきた。

 八重「なぜです?なぜ私に尋ねないのです。鎌倉殿と会っていたのかと、なぜ問い詰めないのです。私のことを慕ってらっしゃるんでしょう?だったら、聞いたらどうなんです。何もございませんでした。かつて心を通い合わせた相手が、今も想いを引きずっているだなんて、殿方の勝手な思い込み。ホッとされましたか」

 義時「これは、信濃の山中で採れた茸です。茸はお嫌いなんでしたっけ。どちらでも、よいのです。ここに鎌倉殿を招き入れたとしても、私は構いません。私と八重さんは幼なじみ。私の想いは、あの頃からずーっと変わりません。私はそれを大事にしたい。八重さんに振り向いてもらいたい、そんな大それたことはもう、考えません。振り向かなくても構わない、背を向けたいのなら、それでもいい。私はその背中に尽くす。八重さんの後ろ姿が幸せそうなら、私は満足です。しばらくここには戻りません。八重さんはどうか、ここにいてください。あなたはやっぱり、伊豆の景色がよく似合う。伊東の館に紫陽花を届けたあの日から、ずっとそう思っておりました。帰ります」

 八重「待って。小四郎殿、お役目、ご苦労さまでございました。お帰りなさいませ」

 義時「ただいま、帰りました」

 幼なじみ・義仲を慕う巴御前(秋元才加)にも感化され、八重の心を開いた義時。待ち焦がれた笑顔の「お帰りなさい」に、すすり泣きした。

 新垣は八重の心の機微を繊細に表現。「義時さんの魅力は、やっぱり真っすぐさ。だから、八重さんも心を動かされて、義時さんの気持ちを受け止められたんじゃないかなと思います。義時さんの表情も、このシーンもとても素敵。それまでほぼほぼ笑わなかった八重さんですけど、これ以降は本当に笑顔が増えます。表情や雰囲気もガラッと変わると思います」。もう悲劇のヒロインじゃない。義時の伴侶として、新たな人生を歩み始める。
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