闘病中の崔洋一監督 盟友・松田優作さんと「これが最後」トークイベントで“共演”
2022年04月16日 05:30
芸能
2020年4月にぼうこうがんが見つかり、全摘出手術を受けた崔監督。1年後に肺などへの転移が判明し、抗がん剤治療に入ったが、年明けに肺炎にかかり「今はがんの治療を休んで、肺炎を治す方を優先させている」と明かした。
優作さんと同じがんについては「30年たって呼ばれちゃった。引っ張られたって感覚。“もうそろそろ来い”ってね」と苦笑いを浮かべた。「1ミリずつ命を減らしている感じだが、医師からは“年単位で考えてください”と言われている。だから1年は大丈夫だと思う」と話した。
「ラスト・ショー」という題名の「ラスト」に込めた意味を尋ねると、指先の感覚が鈍くなってきていると明かし「正直、体は不自由になってきている。死ぬ前に皆さんとご一緒できる最後かな?そんな思いも込めたし、この作品が大画面で上映するのはおそらく最後になるという意味もある」と説明した。
上映の冒頭の音出しが、テストのようにいかず、スタッフをしかりつけて“らしさ”もアピールした崔監督。「あと、5、6本は撮りたいものもある」と意欲も示したが、まずは21日までの完走を誓った。
《“思い出”テアトル新宿に小澤征悦ら集結》崔監督のトークショーが開催されたテアトル新宿には俳優の小澤征悦(47)や音楽集団「カイキゲッショク」のHIROと歌手のAI夫妻らが駆けつけた。小澤は崔監督の「豚の報い」が映画デビュー作。同劇場は、05年に亡くなったフォークシンガー高田渡さんに迫ったドキュメンタリー「タカダワタル的ゼロ」(08年)が1カ月半もロングランされた場所。高田さんのファンでもあった監督だけに「7日間とはいえ、ここでできるのはうれしいこと」と笑顔を見せた。