【前回の鎌倉殿の13人】第14話“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)「義仲 朝日も陰る伏魔殿」

2022年04月17日 08:00

芸能

【前回の鎌倉殿の13人】第14話“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)「義仲 朝日も陰る伏魔殿」
イラストレーターの石井道子氏が描いたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第14話“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)「義仲 朝日も陰る伏魔殿」 Photo By スポニチ
 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は17日、第15話が放送される。新進気鋭のイラストレーター・石井道子氏が描く“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)とともに前回の第14話(4月10日)を振り返る。
 ヒットメーカーの三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第14話は「都の義仲」。嫡男・義高(市川染五郎)を鎌倉へと送った木曽義仲(青木崇高)は、平家の追討軍を撃退して上洛。敗れた平宗盛(小泉孝太郎)は安徳天皇(相澤智咲)、三種の神器とともに都を落ち延びる。義仲の活躍に焦る源頼朝(大泉洋)だったが、義仲と後白河法皇(西田敏行)との関係が悪化すると、弟・義経(菅田将暉)を大将に派兵を決断。しかし、利益のない戦に御家人たちの不満が募る。そんな中、北条義時(小栗)は…という展開。

 1183年(寿永2年)5月、義仲は「倶利伽羅峠の戦い」に勝利。快進撃で上洛し、後白河法皇と面会した。しかし、扇の作法や三種の神器を知らず、後白河法皇の心証を悪くした。

 頼朝はひそかに後白河法皇に文を送る策を講じ、戦わずして「勲功第一」。義仲は「褒美なんぞは頼朝にくれてやるわ」と気にかけないが、側近・今井兼平(町田悠宇)の進言により翻意。後白河法皇に「真に血を流し、戦ってきた家人どものために、何卒ふさわしい恩賞をお願いいたしまする」と訴え、頼朝への勲功第一は取り下げられた。

 後白河法皇は安徳天皇をあきらめ、孫の後鳥羽天皇(尾上凛)が即位。この時、わずか4歳だった。義仲には、西国への出陣と三種の神器の奪還を命じた。

 義仲は「平家討伐は頼朝を待ってからと思っております。平家と互角に戦うには、兵が足りませぬ。平家を侮ってはなりませぬ。戦に出たこともないお人が口を出さないでいただきたい」と平知康(矢柴俊博)に反論。後白河法皇は「義仲、わしに申しておるのか。今すぐ発て。今すぐじゃ」と語気を強めた。

 義仲は備中で苦戦。頼朝はここぞとばかりに後白河法皇に接近。莫大な引き出物を贈り、上洛の遅れを謝罪した。後白河法皇は頼朝の流罪を解き、従五位下の位に復帰。さらに東海道・東山道の軍事支配権を認めた。

 出し抜かれた義仲は「信濃は俺の所領だ!」。京へ戻ると、源行家(杉本哲太)は「謀反の疑いがある。平家とひそかに和睦を結んだという噂は真か」。義仲が院御所に押し入ると、「鼓判官」と呼ばれる鼓の名手・知康は「ここをどこと心得る。そういうところが、おぬしは嫌われるのじゃ。山猿めが」。義仲は思わず「俺がおまえを叩いても、よい音がするのか?」と知康を殴りつけてしまう。後白河法皇は「謀反じゃ」と頼朝に救いを求める文を送った。

 頼朝は義経を大将に派兵を決断。義経は「必ずや兄上のご期待に応えてみせまする!」と興奮した。

 都から平家追放したものの、後白河法皇と頼朝の政治力に翻弄された義仲。決して望まなかった源氏同士の争いが始まる。“義なき戦い”に巻き込まれた義仲の運命は…。

 今回の“大河絵”(鎌倉絵・殿絵)は“旭将軍”とも呼ばれた義仲と、後白河法皇・丹後局(鈴木京香)・平知康の不和を表現した。

 ◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。ブランド情報発信拠点「メルセデス・ベンツ コネクション」におけるJ―WAVEによる展示パネルPOP制作、ウェブマガジン表紙などを手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2021 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2021 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。ライブペインティングや即興似顔絵も各地で行う。
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