将棋の藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=は17日、山形県天童市で行われた「第67回天童さくらまつり」のメインイベント「人間将棋」で佐々木大地六段(26)と対戦した。
コロナ禍のため3年ぶりに開かれたイベントで、初の人間将棋に挑戦した藤井王将は「……でござる」「……しておる」など武者言葉を自由自在に駆使しながら指し手を進め、佐々木を130手で下した。対局中の掛け合いでは「佐々木殿、謀ったな!」と応じたり、対局半ばで解説の木村一基九段(48)から形勢を尋ねられ「かなり有利だが、まだ不動駒が5枚も残っておるぞ」と即答するなど600人以上の観衆を何度も沸かせた。
対局終了後、藤井は「これまで人間将棋は中継で楽しんでいましたが、今回対局者として天童にお招きいただきました。きょうは桜も満開、天気も良く、素晴らしい中で人間将棋ができていい経験になりました」と笑顔で話した。