知床観光船事故 社長の「お客様の要望」発言に専門家が憤り「海を知る人の表現ではない」
2022年04月27日 19:35
芸能
![知床観光船事故 社長の「お客様の要望」発言に専門家が憤り「海を知る人の表現ではない」](/entertainment/news/2022/04/26/jpeg/20220426s00041000368000p_view.webp)
中でも問題視したのは、天気予報の読みだった。桂田社長は事故当日の運航判断について、「その時は波風ともになかったということを調べました。これはテレビである天気予報士の方がそう言って、今回の事故に関してちらっと見まして、調べられるのかと思って調べました」と、気象予報士に頼ったことを明かした。山田氏は「出港して帰港するまでの安全を守るのが船会社の役割。(社長の主張では)『今、大丈夫だから大丈夫だ。しかも天気予報見ても問題ない』と。いや、天気予報はこれから荒れるということを示していた」と疑問を呈した。
さらに山田氏は、桂田社長が「お客様もこのような(北海道の)先端まで来て、『ちょっとでも走ってほしい』という要望がすごくあります」と説明したことについても、首をかしげた。「本当に顧客のことを考えた場合、海に携わる人間はみんなまず安全を第一に考える。それはお客さんが喜ぶかというよりも、まず安全に送り届け、戻ってもらうことが第一なんです。それがないがしろにされて、いかにもお客様が期待しているからと(説明している)」。その上で、「少しでも荒れてくると、この状況ではすぐ船酔いして心地良くない。お子様もいましたので、決して海のことを知っている方が言う表現ではない。これがサービスだと思っていたら、この運航会社自体が間違いだと思います」と、厳しい言葉を続けた。