軍事ジャーナリストの井上和彦氏 ロシア軍の苦戦を「力まかせの作戦をやっている」と分析

2022年04月30日 11:34

芸能

軍事ジャーナリストの井上和彦氏 ロシア軍の苦戦を「力まかせの作戦をやっている」と分析
16日、ウクライナのマリウポリを歩く親ロシア派勢力の兵士ら(AP) Photo By AP
 軍事ジャーナリストの井上和彦氏が、30日放送の読売テレビ「あさパラS」(土曜前9・25)に生出演。ウクライナ侵攻で苦戦しているロシアの現状について説明した。
 井上氏は約2カ月に及ぶ侵攻で「ロシアが苦戦しているのは間違いない」と断言。その理由としてロシア軍の前近代的スタイルが影響していると分析した。

 井上氏は「最初はサイバー戦を仕掛けて、心理作戦もやり、巡航ミサイルで相手の目標を、と最初はハイブリット戦と言われた現代戦の典型的なスタイルをやった」とロシア軍の戦い方を説明。

 ところが「2、3日で片が付くかなと思いきや、ウクライナ軍も(抵抗した)。戦車部隊は圧力で配置されていたのが、これが主力となって侵攻することになった」とウクライナ軍の想定を上回る抵抗が影響しているとした。

 そして「アメリカ軍の見方ではまず侵攻が遅い、兵站といわれる補給が追いついていない。バラバラに部隊が投入されている。ロシア軍が入った村々で住宅に入り冷蔵庫の中の食事を取っている始末」と指摘。

 「そういうことで、ロシアはどちらかというと、ハイブリット戦から補給、兵站が追いつかない力まかせの作戦をやっている。これが前近代的」と井上氏は語った。

 一方のウクライナ軍については、1発2000万円のジャベリンミサイルで1台数億円、3人乗りのロシア軍の戦車を一発で仕留めるなど「正確な情報がアメリカなどの国々から寄せられている。正確な情報に基づいて、ハイテク兵器で効率の良い戦いをやっている」と分析。「命中率の高いミサイルが撃たれたとなると、他の後続の戦車がほっぽらかして逃げたり、そういうので今度はウクライナ側にその戦車がそのまま戦力になってしまうことも時々ある」と話した。
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